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リフェード11

[189]  サス  2007-11-14投稿
その夜、彼らは教官の粋な計らいでフォールドを囲む町中に食事に来ていた。その店は古くから名を知られた名店であった。

『教官もたまには気の効いた事してくれんじゃねぇか、食堂でもおれは構わないんだけどな』

目の前にはこの国最高峰のシェフが最高級の食材を使い、腕を振るったであろう料理が並べられていた。

まさに芸術。金髪の青年の前にあるのは白身魚のムニエル。緑の葉が添えられ、散りばめられた赤のソースが目を楽しませる。

『パンやライスはいらないのか?まさかメインディッシュだけで腹を満たすつもりじゃないだろうな』

そういう彼の前に置かれたのはパンとスープ。

芳純、酒を評価する際に用いられる表現が最も似合うだろう。パンをちぎった細部から放たれる麦の香り、繊細な繊維一つ一つが彼の舌を満足させてくれるだろう。

スープは濁った緑がかった色をしている。

シェフの創作らしく野菜を擦り潰し何度もこす、香菜も入っているらしい。ミルクと塩胡椒で味付けされている。他では堪能できぬ爽快な香りに酔いしれる。

『正解!ってかラウルのやつは絶対ヤバぜ』

少年の前に置かれたのはライスとハンバーグ。

挽き肉と言うのは肉と脂身の部分が50対50で入っている。
それは最高級ロースとほぼ同じ割合なのだ。その牛肉を贅沢に使いただでさえ柔らかい肉が、玉葱の成分により更に柔らかくなり味の深みを増す。

その上に乗るのはデミグラスソース。一流の人はこれの味だけで店の味がわかるらしい。ハンバーグとは言えそれは店の味を決めかねない一品なのだ。ナイフを通していなくても肉汁が所狭しと周りから溢れてきている。最高級のハンバーグとはそう言うものだ。

『ねぇ、早く食べちゃおうよ!僕はもう我慢できません♪』

少年の考えは皆と同じだろう

『それもそうだな。では…』

青の青年の合図で皆が満面の笑みを浮かて

『いっただきまぁす』

それを機に彼らは目の前の料理を存分に堪能した。
ロウの次回のボーナスが一夜にして消えたのは言うまでもない。

出来事はその帰り道。月下に照らされた陰があった。

深くかぶった白いウェスタンハットにより表情はわからない。カジノのディラーのような白いスーツに所々に金糸と黒糸で施された紋章。


その口元が怪しくにやけるのだった

感想

  • 7981: サスです。リフェード10は投稿先間違えて恋愛の方にあります… [2011-01-16]

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