携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファンタジー >> 一陣の風 第一章「夢見る少年と異端の紅い十字架?」

一陣の風 第一章「夢見る少年と異端の紅い十字架?」

[307]  姫乃 真咲  2007-11-17投稿
烈火の如く襲い掛かるレンブラント。
それをことごとくかわすアルベルト。
ただただ見ているしかないキッド。
三人の光景からある一つの答えを導き出し、叫びをあげるレイナード。
沸き立ち始めるアルダビストの街。


爆発に竜巻。
街のど真ん中で生じれば混乱は必須。
通行人が少なく目撃者も限られていた為、すぐにパニックに陥ることはなかった。
が、爆音が住民に一つの懸念を生むのに時間はかからない。
街を騒がす事件が再び勃発したのだと、野次馬達が辺りを取り囲み始めていた。

「どうした?反撃してこねぇのか…アルベルトさんよぉ!」
不気味な笑みとともにレンブラントは、掌を突き出す。
「てめぇっ…!これが狙いかっ!?」
「何のことだ?俺の魔術見切ったんだろ?いつまでもよけてばっかで…いいのかよぉっ!!」
勢いそのままアルベルトの横をすり抜ける。
その先には、辺りに集まり始めた一つの…人だかりが。
「…っ!させるかよっ!!」
アルベルトは、後ろ回し蹴りをレンブラントの横っ腹に、叩き込む。
ビルの窓をぶちやぶり、その中へ放り出され、壁や床に叩きつけられる。
幸いそこは空き部屋だったのか、中に人はいなかった。
(こいつ…周りに人がいたら、俺がまともに魔術使えねぇって知ってて…野次馬やらが集まるのを待ってやがったのか?だから、俺らが馬鹿やってる間逃げもせず、身動き一つ取らなかったのか!)
「残念だったなぁっ!ここなら、野次馬も関係…」
割れた窓をくぐり抜けながら、喉の奥に骨がつかえるのを感じた。
再度の窮地。完全に逃げ場も、勝機も失ったはずなのに。
未だ浮かぶ不気味な笑みは、それ以上の異様な雰囲気を醸し出していた。
嫌な予感。
(待て…どう考えても、追い詰めてるのは、俺…だよな…)
見えない所に銃口を押し付けらたような、そんな悪寒。
それは、床に足を落とした瞬間訪れた。
突然後ろから、鈍器で殴られたような衝撃が走る。
遅れて、耳を貫く轟音。
それが何なのか、気付くのに時間はかからなかった。
(…爆発!?)
先程くぐり抜けた窓が、木っ端微塵に弾け飛んでいた。その爆風と衝撃波が背中を襲ったのだ。
「俺の魔術…見切ったんだろ?だったら誘い込まれたのは、てめぇの方だってことだ!!」
血塗れのレンブラントは、静かに微笑んだ。

感想

感想はありません。

「 姫乃 真咲 」の携帯小説

ファンタジーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス