携帯小説!(PC版)

Rabbit

[352]  *Alice*  2006-03-26投稿
 あぁ……平和だ……。こうやって窓の外を見ていると落ち着く……ん?今、頭に何か当たったような……気のせいか。
「――緋那、聞いてるか?」気のせいじゃなかった。あたしの隣には少し眉が吊り上がっている先生が立っていた。そんな顔してると頭ハゲちゃいますよぉ。ま、とりあえずごまかしておくか。
「あのぉ、ちょっと気持ちが悪くて。外見て気分を整えようとしたんですけど、良くならないみたいなんで、保健室行っても良いですか?」
先生の表情が緩む。
「あぁ、いいぞ。大丈夫なのか?」
「はい。すみません」
あたしは顔を歪めながら教室を出た。ふぅ、脱出成功♪気持ち悪くなったのなんて、アンタの顔を間近で見ちゃったからに決まってんでしょ。案外上手く出てこれたからまぁいいか。あたしが言うのもなんだけど、先生甘すぎ。あたしがいい子ぶってるってのもあるかもしれないけど……。
階段を降りて保健室に辿り着いた。
「しつれいしまぁす」
あれ、先生いない。やった、ラッキー☆★
「ぅさぎ〜遅いじゃん、何してたの?」
……せっかく先生がいないと思ったのに……。速水翔。保健室の常連だ。
「ちょっとちょっと。その変貌っぷりは何?すっごい傷付いたんだけど」
「スミマセンデシタ」
「なんだよその棒読み〜。あ!それよりさぁ、アレどうした?」
アレじゃ分かんないって。でももしかして――。
「テストあるの?」
「そうそう!よく分かったなぁ!5限数学の小テストでさぁ。どーしよー、勉強してねーよー」
いや、君の実力ならトップ狙えるよ。速水君は大体何でもこなしてしまう。毎日のように保健室に来てるのにさ。あたしもだけど……。
「速水君は大丈夫でしょ。少なくとも居残りとかは絶対にないよ」
「だぁかぁらぁ、『翔』って呼んでって言ってんじゃんかぁ」
話を大きくズラされた。翔なんて……誰かに聞かれたらどうすんの。速水君は口を尖らせてまだ何か言ってる。
「……大体さぁ、なんで気付かねぇんだよ〜。はぁ……」
深い溜息ついちゃって。速水君に悩みなんてあるのかなぁ。恋バナとか?あ、速水君の恋バナまだ聞いたことない。恋のお悩み相談だぁ♪
「恋の悩み?あたしが聞いてあげる!」
あたしがそう言った直後に、速水君は顔を赤らめた。あ、可愛いかも。

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