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LOVE SONG ?

[272]  2006-03-26投稿
  5話
 「腹に力入れんだよ。腹に」
 「大きく口開けて」
 と、言う声が梓の口から何回も出ている。
 もちろん私は、どんなに力を入れても、大きく口を開けても「あ」の一言も出せない。
 「じゃ、ちょっと休憩」
 亜美、うなずく。
 
 公園のベンチに座り梓が話し始める。
 「亜美は、何で歌手になろうと思ったの?」
 『歌うのが好きだから』
 「ふーん」
 『だから、早く声が出るようになって、皆に聞いてもらいたいの』
 「そっか・・・。じゃ、ガンバんないとな!」
 亜美、微笑みながらうなずく。

 何だろう・・・

 梓といると楽しい・・・

 何か、心のモヤモヤが消えてくような

 この特訓は1週間くらい続いた・・・。
 でも、どんなに特訓しても、声は出なかった。

 でも、梓といると心が楽になっていった・・・―――。

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