リフェード15
不意につぶやかれた言葉を不思議に思い金髪の青年が問う
『わかったって何がだよ』
スーツの男が宙で返り地にスッと着地した。それに注意を配りながら言う。
『あいつの能力さ。恐らくだが『投影』の力。』
答えを言われても理解していないようだ。一つ溜め息をして話し始める
『確証は持てないがな。お前とラウルの技を受けて無傷だった事、氷の刃が消えたのではなく何かとぶつかったように見えた事。恐らく自分の身の近くに同じものを発生させ相殺させたんだ』
このやりとりを聞いた白いスーツの男がにやつく
『んじゃなんでおれの戟は『投影』されなかったんだよ』
腑に落ちないのが表情で伺える
『それも疑問に思うが、恐らく何か理由があってできないんだろう。尚且つ奴は4つ以上は『投影』できない。今わかるのはこれだけだ』
ペンダントを通じて心で話せばいいものをわざと聞こえるように言う。
目には見えない心理戦も戦いにおいて重要となる要素。心が晴れねば剣筋は冴えないのだ。弱点が見抜かれれば誰だって動揺するためだ
それを聞くと金髪の青年も幾分か理解したようだ
──それとは別にわかった事もある。奴がわざわざ自ら隙を作って遊んでいるようだ。この推測だけは当たってほしくな───
レイスは背筋に流れる汗を感じる。緊迫した空気からなのか、それともこれから起こり得る最悪の事態を想定してなのかは彼自身にもわからない。
だが今は自分がこんなに落ち着いていられるのが自分でも不思議なくらいだ。しかしそれはすぐに崩壊した
それを言い終えると高らかな笑い声が白いスーツの男から聞こえた。気が狂ったように引き笑い混じりの不気味な笑いが辺りに木霊する
『ヒントを与えすぎましたが、答えに辿り着いていただけたようでなにより。そうしなければ楽しめませんから』
それを聞いた青年達は途端に大きく跳ね上がった鼓動を感じた。こちらは本気なのだ
──ヤバい…こいつ絶対にヤバい───
頭に響くサイレン。
本能が逃げろと警告する。
足がガクガクと震えるのがわかる。
しかし、なんとか理性で本能を抑える。逃げていいのなら逃げてしまいたい。
完璧に俺たちは"遊ばれてる"
『はったりかましやがって』
そう自分に言い聞かせないとここにいられなかった
『わかったって何がだよ』
スーツの男が宙で返り地にスッと着地した。それに注意を配りながら言う。
『あいつの能力さ。恐らくだが『投影』の力。』
答えを言われても理解していないようだ。一つ溜め息をして話し始める
『確証は持てないがな。お前とラウルの技を受けて無傷だった事、氷の刃が消えたのではなく何かとぶつかったように見えた事。恐らく自分の身の近くに同じものを発生させ相殺させたんだ』
このやりとりを聞いた白いスーツの男がにやつく
『んじゃなんでおれの戟は『投影』されなかったんだよ』
腑に落ちないのが表情で伺える
『それも疑問に思うが、恐らく何か理由があってできないんだろう。尚且つ奴は4つ以上は『投影』できない。今わかるのはこれだけだ』
ペンダントを通じて心で話せばいいものをわざと聞こえるように言う。
目には見えない心理戦も戦いにおいて重要となる要素。心が晴れねば剣筋は冴えないのだ。弱点が見抜かれれば誰だって動揺するためだ
それを聞くと金髪の青年も幾分か理解したようだ
──それとは別にわかった事もある。奴がわざわざ自ら隙を作って遊んでいるようだ。この推測だけは当たってほしくな───
レイスは背筋に流れる汗を感じる。緊迫した空気からなのか、それともこれから起こり得る最悪の事態を想定してなのかは彼自身にもわからない。
だが今は自分がこんなに落ち着いていられるのが自分でも不思議なくらいだ。しかしそれはすぐに崩壊した
それを言い終えると高らかな笑い声が白いスーツの男から聞こえた。気が狂ったように引き笑い混じりの不気味な笑いが辺りに木霊する
『ヒントを与えすぎましたが、答えに辿り着いていただけたようでなにより。そうしなければ楽しめませんから』
それを聞いた青年達は途端に大きく跳ね上がった鼓動を感じた。こちらは本気なのだ
──ヤバい…こいつ絶対にヤバい───
頭に響くサイレン。
本能が逃げろと警告する。
足がガクガクと震えるのがわかる。
しかし、なんとか理性で本能を抑える。逃げていいのなら逃げてしまいたい。
完璧に俺たちは"遊ばれてる"
『はったりかましやがって』
そう自分に言い聞かせないとここにいられなかった
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