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僕と彼女と野球とその他

[158]  diamondS  2007-11-22投稿
青い青い突き抜けるような空。
真っ黒に焼けた肌。
べたつく汗,全身が砂だらけだ。



…のど渇いたな。


…あ。ナカムラ先輩に借りたDVD忘れてきたや。



…まぁいいか。
明日でも



キィィン



金属音がグランドに響いた。

「センター!!!!」



同時に僕はダッシュした。



「おせぇよ!! 木奈ぁ!」


外野のはるか後方,テニスコート辺りまで転がってしまったボールを追う。 


この炎天下のグランドには野球部しかいなかった。
テニス部がいたら恥ずかしかったな。


うん。



僕は走りながら自分の影に視線を落とした。

その短さが,頭上の太陽の高さを物語る。




…1日の最高気温は正午過ぎにでるんだっけか。

小学校で習ったな。





なんて考えてる場合じゃねぇし!!!!!



戻した視線の先,
今は心から憎らしいその白球に手が伸びた。






僕ではない。



「投げていい??」



返事をする間もなく左手から白球が放たれた。


少し弧を描き,
僕の左手のグローブへ。


「あざっす。」
帽子のツバに手を添えて僕は言った。



暑いのと疲れたのとで口がうまく動かなかった。
(ほんとです。)



僕はすぐにUターンして走り出す。

…走りながら少しだけ振り返った。



白球を投げた主は右手に封筒の束を持ち,
小走りでグランドを大きく迂回している。



「木奈ぁ。いくぞォ!!!」


返事をする間もなく金属音が響く。



僕は慌ててダッシュして,持っていた白球を捨てた。


空を大きく駆け抜けている方のそれは,僕の狙いから少しそれて





…なんとかグローブに収まった。


「あぶねぇよ!! 木奈ぁ!」




やかましいわ。



少し風が吹いた。


なんとなく気分が高揚しているのは

なんとかフライを取れたからなのか,
ささやかながら恵みの風が吹いたからなのか。



それとも…,

…続。

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