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晴輝と葵?

[656]  クロバス  2005-10-18投稿
それから2年の月日が経ち、俺も大学2年になっていた。

相変わらず他人との間に境界線を引き、誰とも深く交わる事のないような生活を送っていた。

そんな時、一通のメールが俺の携帯を鳴らした。

高校の頃の友達からだったが、『高校の近くで葵に似た女を見た』と言う内容だった。

俺は走った。

今まで走った事ないくらい速く走った。

高校に着いたら門が少し開いていた。

葵ッ!あおいッ!!

教室、体育館、音楽室、学校の全部を死に物狂いで探したが葵はいなかった。


俺は自分が情けなくなった。いつまで未練たらしく生きていくつもりだ。葵はもうここには帰ってこないんだ。

そう自分に言い聞かせ、帰ろうとしたその時…。

『晴輝ッ!!』

俺は一瞬耳を疑ったが、振り返ってみるとそこには葵が立っていた。

そう、あの愛くるしい笑顔で…。

『約束…忘れたわけじゃないよね?』

俺は思わず笑った。

『あなたを好きになって本当に良かった』

そして葵は2年と言う時を経て俺の『境界線』の中に入ってきた。

…ここが俺と葵のスタートラインだ。

俺はそう言って葵を抱き締めてキスをした。

その時に見た夕焼けは、何だかとても綺麗だった…。

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