恋の始まり#2
その日は仕方なく、シノハラと学校まで行くはめになった。たくさんの皮肉を言われながら。
学校についた時、俺は部室(音楽室)の鍵を取りに職員室に行こうとした。
すると、俺のマフラーが何かに引っ掛かったのか、首が絞まった。
苦しみながら振り返ると、シノハラが笑いながらマフラーを引っ張っていた。
なにすんだよ、と言いたかったが、『な゛に゛ずん゛だよ゛』と全ての音が濁音になってでてきた。
『やめてくれー、し、死ぬー!』言ってみたらいきなり手を離したので弾みで倒れた。
「ははは♪」と笑うシノハラを見ていると怒る気は失せていった。
授業は集中できなかった、と言うよりは隣がシノハラだったので、いつ今日の事を言いふらされるか不安で不安で仕方なかった。
5時限目の国語は、古文だった。
【じゃあ、この文の翻訳を…シノハラ】「はい。」と言ってすぐに俺に「この翻訳ってどう読むの?」と聞いてきた。
蛙…かえる。
だが、古文だったのでかわずが正解だ。
だが、あえて俺は『かえるじゃない?』と答えた。
見事に間違いを読んだシノハラは、【お前、古文と現代文の区別がついてるのか?】と先生に言われていた。
授業後、次が保体だったので更衣室に突っ走った。
後ろを見てはいけない、見たら終わりだと自分にいい聞かせた。
しかし、鏡が階段にある。
見てしまった。
後ろには…
シノハラがいた。
き、キレてる。
ていうか、こっちにきてる、だんだん…
走って逃げた。
逃げ切った。
アップのグラウンド3周は友という壁をつけて走った。
その日はクラスマッチに備えてのドッチボールだった。
シノハラは俺と同じチームだった。よかった、殺されない。
しかし、考えが甘かった。
自分だけ残ってしまったのだ。
すると先生が、【最後に残ったひとは皆で潰しなさい】と言い放ったのだ。
そう。
最後にみたのは、青すぎる空だった。
授業編はここまで。
#3に続く。
学校についた時、俺は部室(音楽室)の鍵を取りに職員室に行こうとした。
すると、俺のマフラーが何かに引っ掛かったのか、首が絞まった。
苦しみながら振り返ると、シノハラが笑いながらマフラーを引っ張っていた。
なにすんだよ、と言いたかったが、『な゛に゛ずん゛だよ゛』と全ての音が濁音になってでてきた。
『やめてくれー、し、死ぬー!』言ってみたらいきなり手を離したので弾みで倒れた。
「ははは♪」と笑うシノハラを見ていると怒る気は失せていった。
授業は集中できなかった、と言うよりは隣がシノハラだったので、いつ今日の事を言いふらされるか不安で不安で仕方なかった。
5時限目の国語は、古文だった。
【じゃあ、この文の翻訳を…シノハラ】「はい。」と言ってすぐに俺に「この翻訳ってどう読むの?」と聞いてきた。
蛙…かえる。
だが、古文だったのでかわずが正解だ。
だが、あえて俺は『かえるじゃない?』と答えた。
見事に間違いを読んだシノハラは、【お前、古文と現代文の区別がついてるのか?】と先生に言われていた。
授業後、次が保体だったので更衣室に突っ走った。
後ろを見てはいけない、見たら終わりだと自分にいい聞かせた。
しかし、鏡が階段にある。
見てしまった。
後ろには…
シノハラがいた。
き、キレてる。
ていうか、こっちにきてる、だんだん…
走って逃げた。
逃げ切った。
アップのグラウンド3周は友という壁をつけて走った。
その日はクラスマッチに備えてのドッチボールだった。
シノハラは俺と同じチームだった。よかった、殺されない。
しかし、考えが甘かった。
自分だけ残ってしまったのだ。
すると先生が、【最後に残ったひとは皆で潰しなさい】と言い放ったのだ。
そう。
最後にみたのは、青すぎる空だった。
授業編はここまで。
#3に続く。
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