愛の息
私の家族は5人家族。父、母、姉、弟に
私。
『あなたにとって家族とは何?』
なんて、よく中学や高校で課題として作文を書いたものだ。
大抵の人は、宝だとか大切なものだとか答えることが多いかもしれない。 そして私もその中の一人だ。
でも、ふと気がつくと心の中でもう一人の私は、必死で声に出さないように泣いている。周りの誰にも気付かれないように。人に踏みつぶされ、足が思うように動けないアリのように。
物心ついた頃から、私は神経質になっていた。
遠方に住んでいる祖父・祖母からの電話が二か月に一度くらいの程度でかかってくる。
『元気にしてる?』
『さゆりは元気?』
『たかは大きくなったかな?』
それに対して母が受け答えをする。
私の名前が出てこない‥
初めはそんな事気にしてなんかいなかった。気付きもしなかった。
でも、何度も聞いているうちにいつも同じである事に気が付いた。
どうして、私だっているのに‥
それだけじゃない。
母も父も、私を呼ぼうとする時決まって、
『さゆ〜、たか〜、あ、りな』
なんでいつも私の名前はすぐに出てこないんだろう。
次第に、心の中で空気が少しずつ冷たくなり、息をするのが辛くなるのを、小学生の私は必死で震えながら息を吐いていた。
私。
『あなたにとって家族とは何?』
なんて、よく中学や高校で課題として作文を書いたものだ。
大抵の人は、宝だとか大切なものだとか答えることが多いかもしれない。 そして私もその中の一人だ。
でも、ふと気がつくと心の中でもう一人の私は、必死で声に出さないように泣いている。周りの誰にも気付かれないように。人に踏みつぶされ、足が思うように動けないアリのように。
物心ついた頃から、私は神経質になっていた。
遠方に住んでいる祖父・祖母からの電話が二か月に一度くらいの程度でかかってくる。
『元気にしてる?』
『さゆりは元気?』
『たかは大きくなったかな?』
それに対して母が受け答えをする。
私の名前が出てこない‥
初めはそんな事気にしてなんかいなかった。気付きもしなかった。
でも、何度も聞いているうちにいつも同じである事に気が付いた。
どうして、私だっているのに‥
それだけじゃない。
母も父も、私を呼ぼうとする時決まって、
『さゆ〜、たか〜、あ、りな』
なんでいつも私の名前はすぐに出てこないんだろう。
次第に、心の中で空気が少しずつ冷たくなり、息をするのが辛くなるのを、小学生の私は必死で震えながら息を吐いていた。
感想
感想はありません。