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小型ウルトラマン

[427]  等式  2006-03-28投稿
絶体絶命。今の僕にピッタリの言葉だ。
一人で街に買い物へ出かけたら、路地裏で不良にカツアゲされている。
「財布は返すから中身をよこせよ、ナァ。」
二人の不良はジリジリと僕に接近してくる。
ここで財布を渡せば楽になるかもしれないが、それだと帰る交通費がなくなってしまう。背中が冷や汗でビッショリだ。
シビレを切らしたのか不良の一人が僕の髪の毛を掴んできた。
もうだめだ!と思った瞬間僕の体が勝手に動き出した。
不良の手首をひねりみぞおちに拳を叩き込む。
襲い掛かってきたもう一人の不良には顔面を蹴り上げる。
二人の不良は完全にノビてしまった。
急に体の力が抜けた。
「なんでだ?」
「俺がお前の体を借りたからだよ。」
僕の足元に小さな男の子がいた。小学生ぐらいに見える。
顔にはウルトラマンのお面をつけている。
「キミ誰?」
「幽霊だよ。」
「ハァ?」
幽霊のくせにその子は足がちゃんとあった。
「助けてやったんだから礼ぐらい言えよ。」
僕は無視したがその子はどこまでも憑いてきた。 つづく(気が向いたら)

感想

  • 503: 「気が向いたら」ってのがイイです(笑) [2011-01-16]

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