涙 No.1/2
私は、ボッーとしていた。「ねぇねぇ!」
「・・・。」
「ねぇってば!」
やっと気付いた。
誰かが私に声を掛けていた。
「ご、ごめん!ボッーとしてて・・・。」
「名前は?」
「浅月 美咲だよ。」
「私は、波島 優衣!宜しくね!友達になろう。」
「え・・・?いいの!?・・・う、うん!なる!」
嬉しかった。入学当日から、友達が出来るなんて・・・。
優衣は、ニッコリ笑った。それが、“悪魔の微笑み”だとは、知る予知もなかった。
優衣は、入学早々、人気になった。
優衣の家庭は、お金持ち。父は、娘に甘い。
母は、10年前に、亡くなった。
ある日、クラスの橋本 捺実が、男子にチヤホヤされていた。
橋本さんは、優衣とは、違い、凄く優しく、美人だった。
「ちょっとばかしモテるからって調子こいてんじゃない?」と、横から聞こえた。横を向くと、優衣。その隣から、
「そうだよね、あぁ言う奴、ウザくない?」
優衣の小学生時代からの友達、颯季。
「ねぇ、颯季。ゲームやらない?」
「いいねぇー。やろう。」ゲーム・・・?ゲームって何?何するの?
「ゲーム・・・?」
「まぁ、美咲は、黙って見てて。」
と、優衣は、橋本さんの筆箱を持ち、集まっていた、優衣の中学時代の友達に渡し、「お願いね。」と言った。
「ハッシーー!この筆箱、ボロボロだよー!新しいの買おうねー!」
と、翠。
「あ!ボロボロだから、いらないなら、私が処分したげる!」
棗。
皆、状況が分かったみたいで、橋本さんから離れた。「何だよ、橋本。虐められてんのかよ。ダッセ。あーぁ、マヂ、よーく見たら、ブスだった。」
と、次々に男子が離れていく。
これって虐めなんだ・・・・。
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