哀聖夜・弐
私は振り返った………
そこには。よれよれの服で頭は白髪でボサボサ。まるで原始人がタイムスリップしてきたかのような。見るにも耐えられない私の淡い期待などあっさりと裏切る50〜60才ぐらいのホームレスがたっていた。
私はあまりの衝撃で動けず。ボー然と立ち尽くしてしまった。
白髪ホームレスはもう一度、ゆっくりと私に問いかけた。「あんの…なんかあったがですか……」
我に還った私は。「いえ。何でも無いです」と冷たく言い返し。その場をそそくさと立ち去った。
この聖なる夜。私以上に浮いているその白髪ホームレスに話し掛けられたことが。とてつもなく恥ずかしいことに感じられていた。
”冗談じゃない!なんで私に話し掛けるの!今日は最悪の日だ!”
私は半分泣きそうになっていた。
また鍵を探すため歩きだした。。
コツコツコツ…
ぺタぺタぺタ…
私は私の足音に付いてくるもうひとつの足音に気が付いた。
”まさか…”
私は不安になりながら振り返った。
白髪ホームレスだ…
「あっ…」
白髪ホームレスは少し驚いたような顔をし。続けてしゃべり出した。
「あんの……やっぱりなんか探してるみたいだから。気になって…」
プツン…
私の中で何かが弾けた。
「いい加減にしてよ!こっちは家の鍵無くしただけでも不安いっぱいなのに。あんたみたいのに付きまとわれて。大迷惑!」
私がそう怒鳴って。白髪ホームレスを睨み付けた。
すると。「それは…大変や。わしも一緒に探そう。」
思いがけない言葉に私の中で沸々と沸き上がっていたものが、サァーと冷めていった。私がまたボー然としていると。じゃあ探しましょうといい。白髪ホームレスは鍵をさがし始めた。
その後何度もいいですと。断ったのだが白髪ホームレスは探す手を止めなかった。
不思議だ…私は段々自然と彼を許し。少し頼りにしてしだしているのだった。
かなり負け犬女は単純に出来ているらしい。
それから3時間程がたっても鍵は見付からなかった。
「本当にありがとうございました。今日はマンガ喫茶にでも泊まって、また明日考えます。」
私は彼にそういい立ち去ろうとしたその時。
「それならわしの家にきませんか」
その日私に三度目の衝撃が走った。[続く…]
そこには。よれよれの服で頭は白髪でボサボサ。まるで原始人がタイムスリップしてきたかのような。見るにも耐えられない私の淡い期待などあっさりと裏切る50〜60才ぐらいのホームレスがたっていた。
私はあまりの衝撃で動けず。ボー然と立ち尽くしてしまった。
白髪ホームレスはもう一度、ゆっくりと私に問いかけた。「あんの…なんかあったがですか……」
我に還った私は。「いえ。何でも無いです」と冷たく言い返し。その場をそそくさと立ち去った。
この聖なる夜。私以上に浮いているその白髪ホームレスに話し掛けられたことが。とてつもなく恥ずかしいことに感じられていた。
”冗談じゃない!なんで私に話し掛けるの!今日は最悪の日だ!”
私は半分泣きそうになっていた。
また鍵を探すため歩きだした。。
コツコツコツ…
ぺタぺタぺタ…
私は私の足音に付いてくるもうひとつの足音に気が付いた。
”まさか…”
私は不安になりながら振り返った。
白髪ホームレスだ…
「あっ…」
白髪ホームレスは少し驚いたような顔をし。続けてしゃべり出した。
「あんの……やっぱりなんか探してるみたいだから。気になって…」
プツン…
私の中で何かが弾けた。
「いい加減にしてよ!こっちは家の鍵無くしただけでも不安いっぱいなのに。あんたみたいのに付きまとわれて。大迷惑!」
私がそう怒鳴って。白髪ホームレスを睨み付けた。
すると。「それは…大変や。わしも一緒に探そう。」
思いがけない言葉に私の中で沸々と沸き上がっていたものが、サァーと冷めていった。私がまたボー然としていると。じゃあ探しましょうといい。白髪ホームレスは鍵をさがし始めた。
その後何度もいいですと。断ったのだが白髪ホームレスは探す手を止めなかった。
不思議だ…私は段々自然と彼を許し。少し頼りにしてしだしているのだった。
かなり負け犬女は単純に出来ているらしい。
それから3時間程がたっても鍵は見付からなかった。
「本当にありがとうございました。今日はマンガ喫茶にでも泊まって、また明日考えます。」
私は彼にそういい立ち去ろうとしたその時。
「それならわしの家にきませんか」
その日私に三度目の衝撃が走った。[続く…]
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