クローバー(1)
(あ〜今日暑ちぃ〜。)
いつものサボり場に1人寝転んでいる俺。
高2になってからよく授業をサボるようになった。
入学した頃は色んなことに対して、やる気と希望で溢れてたのに。
何でこんなになったんだろ。
もはや考えることさえもめんどくさい。
真っ青な空と太陽の日差しが心地よくウトウトとしてきた頃、クラスメートのリョウタからメールが届いた。
「サ・ボ・り・かよ!!」
「ん〜適当に理由つけてよろしく〜」
「…もう理由にできるネタがないんすけど?笑」
「俺らの仲じゃん?
頼む!」
リョウタとは高校に入ってから仲良くなった。
俺のガッコはクラスが持ち上がりだから3年間、変わらぬ顔ぶれ。
次第に派閥なんてものができてきて周りとの付き合いがめんどくさくなる。
そんなめんどくさい付き合いを避けてつるむようになった俺とリョウタ。
仲が良いのか悪いのかは何とも言えないが、それなりに気は合う。
「いつもんとこにいっから、昼飯の時間になったら集合な!」
メールを返信し終えるか否か、力尽きて眠りにつく。
…
……
…お…い!…
…ケン!
背中を軽く蹴られた衝撃で目が覚める。
「ん…もう昼飯…?」
「まーだ寝ぼけてんのかよ。
ほれ、いつもの!」
放り投げれられたカレーパンが俺の手元に飛び込んでくる。
いつものサボり場、
いつもの友達、
いつものカレーパン。
変わりばえのしない毎日。
「何か、おもしれぇことねぇかなー。」
「じゃあ、合コンしねぇ?!」
「この前の合コン、だだスベリだったじゃん。」
「今回は絶対いい子集めるって!」
「まぁ、期待はしてねぇけど暇だしいっか。」
「決まり〜!!
じゃ早速セッティング依頼しよ!」
そう言いながら恐ろしいスピードで携帯を打ち始めるリョウタ。
「この行動力、もっと他のことに生かせねぇのかな?笑」
「いや、アリっしょ?!だって俺らの仕事ったら恋しかないし〜」
(限りなく違げぇ〜よ!)
授業中関係なくして鳴り続けるリョウタの携帯。
派閥的なグループが嫌いな割には交友関係が広いリョウタ。
この辺がこいつの不思議なところでもある。
「っしゃ!メンツ集まったよ!」
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