君が笑うと、僕も笑うから
「ごめん」
「え…?」
「ごめん」
「なに…言って…」
「もう、終わりにしよう、俺たち」
「やめて…」
「無理だよ。これ以上は」
「そんな、そんなことない」
「無理なんだ」
「イヤだ…イヤだよ、ねえ!」
「俺たちは限界だよ」
「なんで?何でいきなりそんなこと言うの!?」
「いきなりじゃない。ずっと考えてた」
「うそっ…!」
「鍵、返すよ」
「え?…ッ」
「じゃあな」
「いや…イヤだ!待って!」
「いいヤツ見つけろよ」
「行かないでっ、待って!ウソ…ウソ…隆浩っ!」
「サヨナラ…めぐみ」
もっと慌てるかと思っていた。高2から付き合いはじめてもう5年になるカノジョ、めぐみに今日別れを告げた。
「泣いてる、かな」
膝を抱えて、必死に声を圧し殺しながら泣いているんだろうな、と思う。涙も鼻水も垂れ流して、顔をグチャグチャにして泣くくせに、声だけはあげようとしなかっためぐみ。泣き顔を最後に見たのはいつだったろう。
めぐみを愛していた。今だって、心の底から愛していると思っている。
でも、駄目だった。
continue…
「え…?」
「ごめん」
「なに…言って…」
「もう、終わりにしよう、俺たち」
「やめて…」
「無理だよ。これ以上は」
「そんな、そんなことない」
「無理なんだ」
「イヤだ…イヤだよ、ねえ!」
「俺たちは限界だよ」
「なんで?何でいきなりそんなこと言うの!?」
「いきなりじゃない。ずっと考えてた」
「うそっ…!」
「鍵、返すよ」
「え?…ッ」
「じゃあな」
「いや…イヤだ!待って!」
「いいヤツ見つけろよ」
「行かないでっ、待って!ウソ…ウソ…隆浩っ!」
「サヨナラ…めぐみ」
もっと慌てるかと思っていた。高2から付き合いはじめてもう5年になるカノジョ、めぐみに今日別れを告げた。
「泣いてる、かな」
膝を抱えて、必死に声を圧し殺しながら泣いているんだろうな、と思う。涙も鼻水も垂れ流して、顔をグチャグチャにして泣くくせに、声だけはあげようとしなかっためぐみ。泣き顔を最後に見たのはいつだったろう。
めぐみを愛していた。今だって、心の底から愛していると思っている。
でも、駄目だった。
continue…
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