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カーディナル9

[141]  ぬし  2007-12-02投稿
グサッ!

騎士の剣はクレアの心臓を貫いた。

「弱い。弱すぎる。高名な教会騎士団の隊長たちがこの程度とはな...」

騎士は双刀にベッタリとついた血を払った。

クレアはその場に倒れ込み動かない。

ギリアムは自分の無力さを悔いた。

(俺がもっと強ければ...。カイエンもクレアも死ぬことはなかったのに...)

ギリアムの心の中は怒りでいっぱいだった。
体が熱くなってくる。
「残りは二人か。弱者たちよ、死ぬがいい!」

騎士の剣がギリアムに襲いかかる。

その時、ギリアムの瞳がまるで炎のように真っ赤になり騎士の剣を撃ち落とした!

「むっ」
騎士はよろめき倒れそうになるが必死にそれをこらえた。

ギリアムは無言のまま騎士に剣を振るった。

ガキン!

騎士もそれを受け止めるが守りに精一杯で攻撃することが出来ない。

「それでこそ百獣の王!我の求めし強者よ!我を満足させて見せよ!」

ギリアムの早くも重い攻撃が続く。

ガキン!ガキン!

騎士もそれをことごとく受け流したがやはり攻撃することが出来ない。

(我が押されている!?)

その時ギリアムの剣が騎士の腹に命中し鎧に亀裂が入った。
「馬鹿な。砲弾をもはじく我の甲冑にヒビだと!?」

ギリアムが騎士にとどめを刺そうとした正にその時、瞳の色が元に戻りギリアムはその場に倒れこんだ。

「どうやらこの一騎打ち、貴様の勝ちのようだ。見事な技よ。百獣の王ギリアム=ガゼル。無抵抗な相手に攻撃するなど騎士のすることではない。決着はいずれ...」

そう言うと騎士は闇の中へと消えた。

気を失ったギリアムと姿を変えられたカーレルのもとに一台の馬車が通りかかった。

「大変!おじいちゃん人が倒れてるよ!」

馬車から出てきた少女が同乗していた老人に叫んだ。

「これは大変じゃ!だがまだ生きているようじゃな」

老人が少女に言うとギリアムを馬車に載せる。

「だがこっちのトカゲはモンスターか?鎧を来ているが...」老人が馬車を発車させようとしたその時少女が言った。

「大丈夫!このトカゲさん危険はないよ。悪いにおいがしないもん。
助けてあげようよ!」

少女の必死の訴えに老人の心は動いた。
「ノノコがそう言うなら仕方ないのぉ」

老人はトカゲを馬車にのせその場を後にした。

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