MURASAME
平将門?
「いてて…」
「これ、しっかりせんかい!」
先程の波動で吹き飛ばされた瓦礫の山から大光明と竜助が顔をだした。どうやら一緒に吹き飛ばされてしまったらしい。二人とも顔が煤け、全身に小さな傷がつけられていた。
「あの馬鹿めが…儂を置いて走り出すとは何事か!」
「誰ですか?」
しかし竜助の問いに答えるより速く、烈光の如き輝きと漆黒の波動が辺りに狭軌を描いた。
「なんじゃ!?」
大光明が見上げる先には光の柱が天まで伸びゆく様が見受けられた。
「あれは…荒神羅皇剣の輝き!」
「?」
「京介が持ってる技の中でも一番強いものの一つじゃ…使ったところをみると相当苦戦しとるの」
「まさか…あの馬鹿って可王京介のことですか!?」
大光明は苦笑混じりに頷いた。
「さてさて…儂らも祭りに参加するかの…竜助!」
竜助は小さく頷くとその身を大光明へまかせた。
「飛ぶるぞ!」
竜助を抱えた大光明の体が地上から離れ一直線に鎧武者へ向かっていく。
凄まじい速さである。
例えこの場に普通の人間が居たとしても確認することは難しかっただろう。
「やっぱりでっかいわなぁ…」
「悠長なコト言ってる場合じゃないですよ、一体どうすれば…」
そんな会話を続ける二人に近づく黒い影があった。
黒衣の蜻蛉…可王京介である。
「苦戦しとるようじゃのぅ京介」
「少し待っていろ…今幸司が本体を叩きに行った」
「じゃぁ…あれを食い止めればいいわけじゃな」
不意に大光明は大地に戻り、鎧武者とあいまみえた。
「大光明様!」
「下がっとれ、今から儂が舞う!」
大光明の言葉とともにその体が日光のごとく輝いた。
「神楽舞…女の身で在ればこそ…か」
左手に妖刀『関孫六』を握り、右手に釈杖を携え、大光明の身が舞った。
「アメノウズメがアマテラスに捧げし、禊の舞…転じて再び日をもどさん」
「いてて…」
「これ、しっかりせんかい!」
先程の波動で吹き飛ばされた瓦礫の山から大光明と竜助が顔をだした。どうやら一緒に吹き飛ばされてしまったらしい。二人とも顔が煤け、全身に小さな傷がつけられていた。
「あの馬鹿めが…儂を置いて走り出すとは何事か!」
「誰ですか?」
しかし竜助の問いに答えるより速く、烈光の如き輝きと漆黒の波動が辺りに狭軌を描いた。
「なんじゃ!?」
大光明が見上げる先には光の柱が天まで伸びゆく様が見受けられた。
「あれは…荒神羅皇剣の輝き!」
「?」
「京介が持ってる技の中でも一番強いものの一つじゃ…使ったところをみると相当苦戦しとるの」
「まさか…あの馬鹿って可王京介のことですか!?」
大光明は苦笑混じりに頷いた。
「さてさて…儂らも祭りに参加するかの…竜助!」
竜助は小さく頷くとその身を大光明へまかせた。
「飛ぶるぞ!」
竜助を抱えた大光明の体が地上から離れ一直線に鎧武者へ向かっていく。
凄まじい速さである。
例えこの場に普通の人間が居たとしても確認することは難しかっただろう。
「やっぱりでっかいわなぁ…」
「悠長なコト言ってる場合じゃないですよ、一体どうすれば…」
そんな会話を続ける二人に近づく黒い影があった。
黒衣の蜻蛉…可王京介である。
「苦戦しとるようじゃのぅ京介」
「少し待っていろ…今幸司が本体を叩きに行った」
「じゃぁ…あれを食い止めればいいわけじゃな」
不意に大光明は大地に戻り、鎧武者とあいまみえた。
「大光明様!」
「下がっとれ、今から儂が舞う!」
大光明の言葉とともにその体が日光のごとく輝いた。
「神楽舞…女の身で在ればこそ…か」
左手に妖刀『関孫六』を握り、右手に釈杖を携え、大光明の身が舞った。
「アメノウズメがアマテラスに捧げし、禊の舞…転じて再び日をもどさん」
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