KISARAの恋[5]
「え〜っと、010の9…」とブツブツ言いながらKISARAはあゆみのケータイ番号を押していた。
時計を見ると23時を過ぎていた。呼び出し音がやたらと長く感じた。胸の鼓動が緊張感を何倍にもした。
「…はい、もしもし?森下ですけど…」
「あ、あの、初めまして、神戸の…」と言いかけたらあゆみが話を遮って
「あっ!KISARAさんですか?あゆみです!」と全く無防備な返事が来た。
「あ、はい。初めまして。KISARAです。今、大丈夫ですか?突然すみません…。」
「やっぱりー!びっくりしたー!」
いや、びっくりしてるのは僕の方だとKISARAは思ったがキチンとお礼しないとと思い直して気付かれないように深呼吸した。
「あ、あの、今日、原始メールが届きました。見たよ。ありがとう。とっても綺麗な人なんでびっくりしました。」
「えー!変な写真送っちゃって…。スッピンだしー。いいわよ、お世辞は。」
「いえいえ、ホンマですって!ところで僕の写真なんやけど。」
「あ、送ってくれるんでしょ?」
「いや、実は、送れるほどの写真がなくて、で、どないしょーと思って思い切って電話してみたんです。」
「どんなのでもいいのにー」
「じゃぁプリクラでもいいですか?バイト先の仲間と撮ったやつしかないけど。できるだけ大きいの送るので。」
「しょうがないなー。その代わりすぐに送ってねー。」
「そんなに見たいですか?かなり失望すると思われますけど。」
「えー。大丈夫よ。こっちこそ失望させたんじゃない?」
「いえいえ、そんなことは。」
「あのさ、1つだけ聞いてもいいかなー?」
「あ、何でも聞いてください…。」
正直、この時、戸惑ったが、断れる雰囲気ではなかった。
「KISARAさんってさ、本名?」
「あぁ、そんなことですか。そうです、下の名前です。きぞくの貴にさらなるの更で貴更です。ちなみに苗字は優木ですよ。」
「へぇ〜。やたらとカッコいい名前ね…。いい声してるし。」
「あはっ、名前負けしてますけど。小さい頃は画数が多くて嫌いだったんです。」
「私なんて、ひらがなだし…。」
「…。」
しまった!と貴更は思ったが言葉が出てこなかった。
「あの、じゃぁ、プリクラ、明日にでも送りますね。」
「うん、分かったー。」
そこで、そろそろ電話を切ろうかと貴更は思っていたが、あゆみは話を続けた。
時計を見ると23時を過ぎていた。呼び出し音がやたらと長く感じた。胸の鼓動が緊張感を何倍にもした。
「…はい、もしもし?森下ですけど…」
「あ、あの、初めまして、神戸の…」と言いかけたらあゆみが話を遮って
「あっ!KISARAさんですか?あゆみです!」と全く無防備な返事が来た。
「あ、はい。初めまして。KISARAです。今、大丈夫ですか?突然すみません…。」
「やっぱりー!びっくりしたー!」
いや、びっくりしてるのは僕の方だとKISARAは思ったがキチンとお礼しないとと思い直して気付かれないように深呼吸した。
「あ、あの、今日、原始メールが届きました。見たよ。ありがとう。とっても綺麗な人なんでびっくりしました。」
「えー!変な写真送っちゃって…。スッピンだしー。いいわよ、お世辞は。」
「いえいえ、ホンマですって!ところで僕の写真なんやけど。」
「あ、送ってくれるんでしょ?」
「いや、実は、送れるほどの写真がなくて、で、どないしょーと思って思い切って電話してみたんです。」
「どんなのでもいいのにー」
「じゃぁプリクラでもいいですか?バイト先の仲間と撮ったやつしかないけど。できるだけ大きいの送るので。」
「しょうがないなー。その代わりすぐに送ってねー。」
「そんなに見たいですか?かなり失望すると思われますけど。」
「えー。大丈夫よ。こっちこそ失望させたんじゃない?」
「いえいえ、そんなことは。」
「あのさ、1つだけ聞いてもいいかなー?」
「あ、何でも聞いてください…。」
正直、この時、戸惑ったが、断れる雰囲気ではなかった。
「KISARAさんってさ、本名?」
「あぁ、そんなことですか。そうです、下の名前です。きぞくの貴にさらなるの更で貴更です。ちなみに苗字は優木ですよ。」
「へぇ〜。やたらとカッコいい名前ね…。いい声してるし。」
「あはっ、名前負けしてますけど。小さい頃は画数が多くて嫌いだったんです。」
「私なんて、ひらがなだし…。」
「…。」
しまった!と貴更は思ったが言葉が出てこなかった。
「あの、じゃぁ、プリクラ、明日にでも送りますね。」
「うん、分かったー。」
そこで、そろそろ電話を切ろうかと貴更は思っていたが、あゆみは話を続けた。
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