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本田スレンダー俊樹の憂鬱

[406]  HR  2007-12-05投稿
ある晴れた日の朝。

街には元気な子供たちの笑い声が響いていた。

ブラジルの小さな小さな街の一角。

古ぼけた家の長男として彼は生まれた。

日系ブラジル人3世として生まれた「本田・スレンダー・俊樹」は15歳。彼には10歳年の離れた5歳の妹がいた。

彼の父と母は早くに恋に落ち、この二人の子供をこの世に宿した。

若い彼ら夫婦に仕事はなく、貧乏な生活をしていたが彼らの家族には愛が溢れ幸せな日々が続いていた。


そんなある日、事件が起こってしまったのだ…



父『本田・スレンダー・俊造』の突然の行方不明。



一部のサッカー関係者の中で、『俊造』の名前は伝説として語り継がれている。

噂によると、国家機密レベルでFAFIが『俊造』の名前をサッカー界の歴史からもみ消そうとしているらしい。

この俊造の知られざる過去がこれからの俊樹の人生を大きく変えることになるのだ…。

俊樹の母『桜』は日本で生まれ育ち、ブラジルへ留学生として訪れていた時に『俊造』と出会う。

桜は、生まれつき目の見えない病気を抱えていたが、そのハンディキャップを周りに見せない明るく真の強い女性であった。

当時、その病気の治療法は見つかっておらず悪化の恐れのある病気だったので、桜はしばしば病院に通っていた。

ちょうど時を同じくして俊造も病院に通院していた。深い深いウツ状態にあった俊造にとって通院は苦痛でしかなかった。

そんなある日彼らは運命的な出会いをする。

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