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いい加減にしてくれ!10

[640]  たかし  2007-12-06投稿
ピピッ!ピピッ!ピピッ..

【ハイアット・リーズナブルNAホテル】..の一室
携帯が鳴る....

「ハロー!..イヤー.
.フフン..オウッ!ノオゥ!...サイなら!」

「ノリちゃんが脱獄したんだっテ!」

シルバー髪が大男に話す。

大男 「!!」

これから起きることを察知してか、一瞬にして大男の顔から血の気が引いた。


「カブスく〜ん!………ソユコトで、アトはヨロぴくネ!」

カブスは、素早く荷物をまとめると部屋を後にした...

《ジェイノやツめ..しクじリやがッテ...》

《くっ!》

《………》

「アガッ!」

突然、シルバー髪の様子がおかしくなる。
右手が震えている...

《また来た..か..》

顔の半分を覆っている、肌色の革製フェースマスクに手を掛ける.....

ゆっくり、剥す様に外していく....

...眼からは、大粒の涙が....

シルバーの髪の毛を触る...パチッ..パチッ..
両手で髪を握ると一気に前方へ引張る。

シルバー髪のかつらを外す。

パサッ

...その下からは、背中まで伸びる、ストレートの艶やかな黒髪が現れた。


《戻ったか?...》

震えは全身にまわっている。


《...ま..また...どうして..こんなこと...私は..してしまうの....》

脇に置いてある、ジュラルミンケースを開ける。
中には、何本ものピストルの形をした、緑色の液体が入っている注射器のようなものが、何本も並んでいる。

《くっ..苦しい..このままじゃ死んじゃう....いやいっその事..このまま...》

プシュー!

「...ふー! こんかいはちょっと、やばかったかな〜.....」

右肩には、ガン型注射器が打ち込まれている。


その美しく浅黒い顔のなかで、目だけがみるみる濁っていく。

身に着けている黒の革製のスーツを脱いでいく....
その細身のスーツを着ていた外見からは想像もつかない程の、
グラマラスな肉体が現れた。
下腹部には、帝王切開の傷跡がある。


「さてと、結花ちゃんでも探すとしますか.....」


つづく

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