携帯小説!(PC版)

私の半生

[262]  せい  2007-12-06投稿
27「孤立」
いつも人と自分が違うのに戸惑った。何か行事があるたびに、何故みんな一緒の用な物を揃えれるんだろうと戸惑っていた。一緒じゃなくても良いとか、個性だとか言う人もいるが、やはりみんなと違うと疎外感や、仲間ハズレや、いじめにつながり孤立する。それも、みんなが羨むような特別なものではなく、親が子供に無関心に持たせたものだと特に孤立する。
私の場合スキー合宿だと、みんながニットの帽子や、ナイロン系のスキー帽なのに、毛糸のボンボンがついて雪で頭がベショベショになる帽子に手袋もスキー用ではなく毛糸の二本指。スキーウェアーは登下校のカッバズボン。スキーは母の長靴スキー。皆のスキー靴をみておどいた。登山合宿では皆は登山用リュクにナップサック、登山靴。私は、遠足リュクにゴムの靴。
水筒だって行事によってみんなは大きさが変わるのにそれさえ知らなかった。持ってくる物の名称だけでは子供の私には学校に持って行くまで解らない。親が情報を集めそろえないいかぎり、一人違う事になる。
先生は責めないが見学にまわされる。病気の子供として扱われるのだ。
洋服や下着に関しても全てがそうだった。
幾度もそうなると、もう子供の間でも疎外される。前日に違うと解っても家にいない親だから、店は閉まってしまう。
母は私が泣くともっと早く買い物に行かなきゃ行けないなら言えと言うが何も解らない子供には残酷だった。持ち物を揃えれなくて何度行事を休んだかわからない。
あの子変。たぶんそんなふうに同じ学校の子もみてたんだろう。
朝も食べれない、顔を洗う所もない、歯を磨く習慣もない、とにかくほったらかしだったので、常識さえ解らず孤立していった。自分より廻りが黒い渦のようでだった。
みんなの反応行動にびくびくし、みんなの目が怖く黒い渦に囲まれ飲み込まれそうになる。でも学校を休めば家ではもっと地獄がある。私は苦しみに麻痺していた。もし少しでも逆に常識を知っていたり幸せを知っていたら小さな実が弾けて潰れるように死んでいただろう

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