あまりの孤独に恐怖すら覚えた。

あるいは夜中の３時に突然目覚めて、恐ろしく喉が渇いていることに気がついて冷蔵庫をあけると、化粧品と黄色のコロナビールの瓶しか入っていなかったら、人は誰だってこんな気持ちになるのかもしれない。

こうゆうときは何も考えない事だ。
しかし努力して頭を空にすることは、その逆よりもはるかに難しい。

カンペキな無心になりたいなら、僧侶にでもなって修業を積むか、クスリでも打つか、だ。

どちらも出来ないなら…
手元にある大量の睡眠薬を睨む。

そんな勇気もないくせに。

こんな時もう一人のワタシはいつも、私を侮蔑するように喋りかけてくる。

遠い遠い宇宙の果てのようなところから。

彼女はとても、とてもクールだ。

クレバーな私の中にいて、いつも嘲笑うように私を見てる。

わかってるよ。死ぬ勇気もないことくらいさ。

仕方なく適量の睡眠薬をコロナビールで流し込んで、頭から布団をかぶった。

ピリリリ

ケータイだ。

ちっ今何時だと思ってんだよ。

「はい、誰？」
「オレ、つーかいい加減オレの名前登録しろよオマエ」
「あーえーとあーアキラ？」
「当たり。今からデニーズに来てくんない？」
「は？」

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