水溜まりに手をふる男(第7章)
僕は聞くのを諦め、何もわからないまま歩き続けます。
すると、婆ちゃんはまたもや横から顔を覗き込み。
僕の眉間にシワのよった困った表情を見て、してやったりとニヤリと笑みをこぼすのです。
ハッとその薄ら笑みの理由に気づき、(してやられたぁ〜…。。)
と思い出したんです。
知りたきゃついといで、そして何も言わずにただ歩いていく婆ちゃんに、僕はただついてきてしまっただけ…???
誰もどこへ、何をしに行くとも言ってはいないわけです。
してやられた自分の気持ちとは裏腹に。
色とりどりの光を放つ霧達は、渦を巻いたり、ふっと消えたり出てきたり。
ゆらゆら舞を舞っているようでした。
嬉しそうにほくそ笑む婆ちゃんは、急に立ち止まって…指先をほいっと上に向け。
「ほら…。」
と、僕もその指につられて上を見上げました。
何もない空に…、人がスッポリ入るくらいの窓のようなものがあります…。
あの時の水溜まりです。
水溜まりの向こうには、丁度婆ちゃんに呼び止められ、硬直したまま視線を下に向けた時の僕の姿がありました。
どうゆうわけか、見慣れた道から霧の中を歩き続けている内に…、いつの間にやら水溜まりの中を歩いていたらしいのです。
そして見上げた水溜まりの向こう側には、あの時の自分の姿が見えている…。
(あれは、確かに僕で…、。?…で、今ここにいるのも僕…。??。)
婆ちゃんは、またもやしてやったりと、息を吸うようにして笑い、今度は下を指差しました。
指先の下には…、また自分の姿が。その下にもそのまた下にも僕がいます。
すると、婆ちゃんはまたもや横から顔を覗き込み。
僕の眉間にシワのよった困った表情を見て、してやったりとニヤリと笑みをこぼすのです。
ハッとその薄ら笑みの理由に気づき、(してやられたぁ〜…。。)
と思い出したんです。
知りたきゃついといで、そして何も言わずにただ歩いていく婆ちゃんに、僕はただついてきてしまっただけ…???
誰もどこへ、何をしに行くとも言ってはいないわけです。
してやられた自分の気持ちとは裏腹に。
色とりどりの光を放つ霧達は、渦を巻いたり、ふっと消えたり出てきたり。
ゆらゆら舞を舞っているようでした。
嬉しそうにほくそ笑む婆ちゃんは、急に立ち止まって…指先をほいっと上に向け。
「ほら…。」
と、僕もその指につられて上を見上げました。
何もない空に…、人がスッポリ入るくらいの窓のようなものがあります…。
あの時の水溜まりです。
水溜まりの向こうには、丁度婆ちゃんに呼び止められ、硬直したまま視線を下に向けた時の僕の姿がありました。
どうゆうわけか、見慣れた道から霧の中を歩き続けている内に…、いつの間にやら水溜まりの中を歩いていたらしいのです。
そして見上げた水溜まりの向こう側には、あの時の自分の姿が見えている…。
(あれは、確かに僕で…、。?…で、今ここにいるのも僕…。??。)
婆ちゃんは、またもやしてやったりと、息を吸うようにして笑い、今度は下を指差しました。
指先の下には…、また自分の姿が。その下にもそのまた下にも僕がいます。
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