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幼馴染み

[364]  紫幸 燈子  2007-12-10投稿
「ねぇ、お嫁さんにしてくれる?」


「うん。してあげる。」

幼い頃、キミと約束した事は…“絶対叶う”と信じて疑わなかった…ボクだけど…。

今なら…解る…。

あの約束が…決して…叶わない…という事を…。

成長したから、気付けた…キミのコトに…。

「ねぇ…お嫁さんにしてくれる?」


消えそうな声で、キミはボクに言う。

「…うん…してあげるよ…。」


ボクは優しく答える。キミは、嬉しそうに微笑むが……この約束が…叶わない事を…ボクは知ってる…。病室のベットで横たわるキミを見て…ボクは…涙ぐむ……。

「泣かないで?もぉ…頼り無い旦那様だなぁ…」

キミの優しい手が、ボクの頭を撫でる…。

…でも…この約束が叶わない事を…ボクは…ボク等は…知ってる…。

だから、“今”を一生懸命…一緒に生きよう。

キミの…命が尽きる迄。
…愛おしい…キミと。

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