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夢負人?

[374]  朝顔  2007-12-10投稿

何故だろう。ただの笑い声なのにこの胸の奥をつくような嫌悪感。人を見下し高見の見物をするような態度に対抗心が芽生えた。
「お前らだな!田上をこんな風に追いつめた奴は!」
尚震えうずくまる田上を庇うように前に立った悠斗。恐くないわけじゃない。けれど親友を追いつめた元凶が目の前に現れ黙ってはいられなかった。
「どういうつもりだよ。こいつをお前らの犠牲になんかさせねぇぞ!」
『お前ダ。お前がコイツを犠牲にシタ』
心から楽しそうに笑い合うピエロ達。
「俺が……田上を?」
信じきれず振り返り田上を見ると、一瞬震えが止まったかと思いきや更に見て判る程に体を小刻みに揺らした。
「田上……?」
田上は一言もそんな事を言わなかった。ただピエロが自分を責める、と。その理由も田上自身理解していないものと思いこんでいた。
「ち、違うよな?なぁ田上……」
『可哀想。可哀想。忘れたくテも忘れさせテくれないヨ』
『忘れタい。でもアイツがいるから忘れられナい』
「黙れ……!」
悠斗の怒りさえも腹の肥やしにするピエロ。
悠斗は屈み込み田上と向き合った。ピエロが言うようにこの夢を生み出した元凶が自分なら、一体その理由は何なのだろう。
田上は知っていたんだ。ピエロが責める理由を。そしてそれが悠斗にあるからこそなかなか言い出せずにいたんだ。
夢路の言葉を思い出す。何を言われても感情的になるな。今がその時だ。
「教えてくれ田上。俺はお前を親友だと思ってる。だからお前を信じてるから話してくれ」
涙を流していた田上は一度顔を途中まで上げたかと思うと、また何かを恐れるように顔を隠してしまった。

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