携帯小説!(PC版)

徒桜

[114]  美桜  2007-12-14投稿
決して咲かない桜が この町にはある


私は生まれてこの方 あの桜が咲いているのを見た事がない




それでも私は毎年 桜の季節がくると 必ずその桜の木の下に行く





今年も来たけれど……
やっぱり咲いていない…


もう何年 通っているのだろう…

この桜は本当に咲くのか…


そんな時 私はあなたの言葉を思い出した


「この桜が咲いたら 必ずお前を迎えに来るからな」


そう言って旅だった…



私はその言葉だけを信じて

毎年あの桜の下に行く…


あなたに会えない苦しみが 私を押し潰しそうになる中
私は家路についた…





二ヶ月後……



ある日 ふと庭に出てみると
どこからともなく桜の花びらが飛んできた



この季節になぜ………………!?



私は走り出した
走って走って…やっとたどり着いた




すると…



咲いていた……



あの桜の木が 今にもこぼれおちそうなくらいの

沢山の花びらを着けて…



近づくと…
幹の影にだれかいる…



その人の姿をみた瞬間
私はその人に飛び付いた





やっと やっと会えた


長い月日を経て やっと…


あなたは私を強く抱きしめながら
「迎えに来たで」
そう言った…





あれから何年か経ち 一緒になった私達は 時々 あの桜の木の所へ行く


でも いついっても
やっぱり咲いていない




だから私達はこう思っている…



「あの桜は 私達を結び付けるため 神様が一度だけ咲かせてくれた“徒桜” 」

だと………



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