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ウイッチドクター瑠(りゅう)

[310]  かなた  2006-04-02投稿
来っ!!
「そんなに驚く事では無いと思うけど?」
ちがう!これは…コイツは…っ!
「来を…返して!」
…くっくっくっ
「!何がおかしい!」――少し遊んでやるか突然来が現れた。
それも、大勢で。
――このなかから本物の“来”が見つけられるかな?
「そんなもの、簡単に…」
――そうそう、偽物を本物と間違えた場合は……
少し間を置いて、コイツは言った。
――本物の“来”は消える。
「――――――っ!」消える?
誰が?
来が。
…そんなこと
「絶対に させない」 瑠は来の偽物を次々と消していった。
「残りは後二人…ね」残る二人はよく来に似ていた。
「どうしよう…」
――さあ、どうする?本物を見分けるのは無理ではないか?
瑠。落ち着け、落ち着くんだ!
…………
仕草。
髪の色。
喋り方。
眼。
思い出せばいい。いつもの来を…ね。
(朝。授業。昼休み。部活。登下校。日曜日映画。)
それに、笑顔。
「……ぃ」
――ん?何だ?
「このなかには、いない!!」
その途端。
偽物の来が混ざった。


来、が、混ざった。

溶け込む、ように。



「……ら…い?」
来が向いた。
ゆっくり、しかし私を見つめて。
来は、こう言った。
「瑠。ごめんな」
私は泣いた。
「……ふうええ…」
来が帰ってきた。
「泣くのはまだ早い。あいつらがまた何をしでかすか分かっちゃいない」
「…ぅぃ」
もはやどうでも良かった。
ぼすっ!

「馬鹿っ!死んだのかと思ったじゃんか!」「うん。ごめんな。瑠」




まだ終わった訳じゃ無いの……ね


続く

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