戦国異聞〜鬼と竜〜9
歳三は暫く考え込んだ後に言った
『なるほど、そう言う事か』
正宗は笑みを浮かべた。『やっぱりな。あんたなら理解出来ると思ってたぜ。で?』
歳三は静かに言った。
『相性。つまりはこう言う事か。上杉の水と真田の氷、氷は水を凍らせる。そして、水は凍りを溶かす事は出来ん。だから上杉は討たれたのか。』
『御明察だ』
正宗は満足そうに言った。歳三はさらに続けた。
『それならば、今まで真田がお前に手を出さなかった事にも合点がいく。お前の焔と真田の氷。焔は氷を溶かす事が出来るが、氷は焔を凍らせる事は出来ん。だから真田はお前には仕掛けてこなかった。と言う事か。』
『ますます御明察だ。ついでに言うと、明智は妖の神力、徳川は風の神力、伸長は俺様と同じ焔、豊臣は地の神力ってとこだな。』
『武田慎玄はどうなんだ?』
正宗は苦々しい顔をした。
『慎玄の、奴の神力は、風・林・焔・地の四つだ。』
『なるほど。流石に天下を獲るだけの事はありやがるようだ』
歳三は感心した。が、
『俺と同じ、雷の神力とやらを持っている奴はいないのか?』
『いねえな。いや、いた、って言った方が正しいな。』
『誰だ?』
『源九郎慶経だ』
歳三は驚いた。とんでもねえ名前がでてきやがった。と、思った。
正宗は続けた。
『雷の神力を持った奴は天下無敵と言われてる。源九郎慶経がそうだった。だからこそ源依頼は畏れ、慶経を騙し討ちにしたのさ。』
『過去の人間の話はどうでもいい。それより、俺の剣は、武田慎玄に通用するのか?』
正宗は首をすぼめた。
『さあな。そんな事、やってみねえと解りっこねえさ』
歳三は笑った。
『面白い。まだまだ大きな喧嘩が出来そうだ。どうせ一度無くした命。惜しくはない。決めた。俺はお前と共に行く。嫌だとは、言わせねえぜ』
歳三の全身は歓喜に震えていた。やはり天性の喧嘩師なのだ。
正宗は笑った。
『そう言ってくれるのを、待ってたぜえ。』
『なるほど、そう言う事か』
正宗は笑みを浮かべた。『やっぱりな。あんたなら理解出来ると思ってたぜ。で?』
歳三は静かに言った。
『相性。つまりはこう言う事か。上杉の水と真田の氷、氷は水を凍らせる。そして、水は凍りを溶かす事は出来ん。だから上杉は討たれたのか。』
『御明察だ』
正宗は満足そうに言った。歳三はさらに続けた。
『それならば、今まで真田がお前に手を出さなかった事にも合点がいく。お前の焔と真田の氷。焔は氷を溶かす事が出来るが、氷は焔を凍らせる事は出来ん。だから真田はお前には仕掛けてこなかった。と言う事か。』
『ますます御明察だ。ついでに言うと、明智は妖の神力、徳川は風の神力、伸長は俺様と同じ焔、豊臣は地の神力ってとこだな。』
『武田慎玄はどうなんだ?』
正宗は苦々しい顔をした。
『慎玄の、奴の神力は、風・林・焔・地の四つだ。』
『なるほど。流石に天下を獲るだけの事はありやがるようだ』
歳三は感心した。が、
『俺と同じ、雷の神力とやらを持っている奴はいないのか?』
『いねえな。いや、いた、って言った方が正しいな。』
『誰だ?』
『源九郎慶経だ』
歳三は驚いた。とんでもねえ名前がでてきやがった。と、思った。
正宗は続けた。
『雷の神力を持った奴は天下無敵と言われてる。源九郎慶経がそうだった。だからこそ源依頼は畏れ、慶経を騙し討ちにしたのさ。』
『過去の人間の話はどうでもいい。それより、俺の剣は、武田慎玄に通用するのか?』
正宗は首をすぼめた。
『さあな。そんな事、やってみねえと解りっこねえさ』
歳三は笑った。
『面白い。まだまだ大きな喧嘩が出来そうだ。どうせ一度無くした命。惜しくはない。決めた。俺はお前と共に行く。嫌だとは、言わせねえぜ』
歳三の全身は歓喜に震えていた。やはり天性の喧嘩師なのだ。
正宗は笑った。
『そう言ってくれるのを、待ってたぜえ。』
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