Electrocutionist ?
『!!?』
『あれ、旦那様、どうされましたか?』
そこには、彼の執事が立っていた。
『びっ、びっくりさせるんじゃない!!それより、これはどういうことなんだ、牢の中身はどうした!?』
かなりパニックになっている男に対し、執事は静かに微笑みながら言った。
『牢の中身…ですか。私めとしましては、旦那様ほど、素晴らしく牢屋の似合う方はおられないと思いますが…』
『なっ、何をわけのわからないことを!?冗談にならん!!しかも質問の答えになっていないじゃないか』
激昂する男に、執事は表情も変えず、懐から何かを取り出す。…スタンガンに見えるそれを、主に…。
『やっ、やめっ…』
『冗談…?いや、そんなつもりは。そんなに中身が気になるなら、旦那様が入っておられればいいのに、と提案したんですよ、優しいですね、俺って』
バチィッ!!!!
………………。
* * *
それから暫く後。
主が帰って来ないと心配した執事が、牢に様子を見に行った。
カツ…カツ…。
『………??』
人の気配がしない。女の姿が、どこにも見えない。彼は不思議に思い、歩みを進める。
カツ…カツ…。
その先の牢の中に、彼が見たのは…。
同じ時間、執事の恰好をした男が、大きなボストンバッグを抱え、屋敷を出ていったのに、気付く人はいなかった。
…さぁて、次は誰の処罰を執行しますか。
*完*
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