携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 君が……。

君が……。

[104]  海花  2007-12-19投稿

三月一日。



僕が死んだ。

理由は交通事故。

呆気ないね、人が死ぬってのは。







−僕はごく普通の高校三年生。

無事に就職も決めて浮かれていた。

僕が就職を決めたのは夏だった。



今は夏休み。

喫茶店でアイスコーヒーをすすってのんびりと時を流れを楽しんでいた。

不意に。

女の子が僕の前で息を弾ませて椅子に座る。

「待たせたかなっ?!」

夏の合宿から付き合い出した彼女がきた。
−一つ年下の下級生だ。

名前は宮田信子。

長く伸ばした髪は艶のある黒い色で。

僕はその髪がとても好きだ。

たわいもない話しで盛り上がり、緩やかに彼女と一緒に時間を過ごす。



季節はすでに冬。

彼女はクリスマスプレゼントに手編みのマフラーを編んでくれた。

店で売っているように綺麗なマフラーではなかったけれど、僕にはどこか不格好なマフラーが気に入った。




そして、卒業式。

僕は急いでいた。

彼女に会うために。

彼女は式が終わったら親の車で帰るといって、それから待ち合わせ場所に向かう。

僕は急いだ。

とっても急いでいたんだ。

信号を渡る。


突然。


周りがスローモーションに動いていた。

悲鳴も聞こえる。

なんだろう…。

僕の体は血を流していた。

あぁ…、はねられたのか…。

ぼんやりと白い車が赤い血が着いているのが見えた。

頭の辺りになんだか柔らかい感触がした。

頑張って顔をあげたけど、長く黒い髪しか見えなくて。

何度も『ごめんなさい』って言葉が聞こえた。




もう僕は、彼女の謝る言葉が聞こえなくなってしまった…。

感想

感想はありません。

「 海花 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

新着小説作品

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス