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レジェンド‐新世紀伝説 9

[420]  朝倉令  2006-04-04投稿
 
  双龍・二





「さーて、お前さん達は一休みしておくれ」

 ルー老人が杖を差し伸べると青龍と紅龍の巨大な体がスルスルと縮み、老仙人の左右の手首にピシッと巻き付き、ブレスレットに変わっていた。

「ホレ、武器じゃよ」


ルー仙人が山際晋に向かって左手を振ると、分銅を鉄の輪でつないだ様な物が空中から現れた。


ぴゅんっ、と一振りした晋は

「九節鞭(くせつべん)、懐かしいですね」

と言いながらガシャリと腰に巻き付けた。



 大欠伸をして、ルー仙人を乗せた白虎は晋と共に山間の細道を下ってゆく。





「おい!ドラゴンじゃないか! お前も用心棒役を買って出たのか?」

 そう言って山際晋の肩を抱くようにして出迎えたのは、かつてのライバル、林白龍(りん・ぱいろん)である。


「あはは、ドラゴンが二人で紛らわしいかな?」


 リンも別のカンフー道場でドラゴンの異名を取っていた男だ。


「双龍がそろい踏みか。 俺も手伝うよ」


 声の主はヒゲ面の巨漢で、小虎(シャオ・フー)のあだ名がついた村山剛(ごう)である。


「悪ガキ共の勢揃いってヤツかの、ウッホッホ」


ルー仙人が笑う。






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