aki-第2章-?
珍しく時間に正確に行動してしまったからなのか、社員食堂は賑やか過ぎるくらい賑やかだった。
今朝の事があったのに、なるべく人混みは避けたい。
私は、Aランチを頼むと1番奥の1番端の席に座った。
「いただきます。」
私のひとりの食事でも、ついいつも手を合わせて声にしてしまう癖だ。
「ひとりなのに手を合わせてしまうんですね。」
笑いをこらえながら聞こえた声は、聞き覚えがあった。
おかげで私はむせてしまう。
どうして?
「前、失礼します。」
確かめなくても気付いてしまう。
声の主は彼―――戸川さんだった。
言葉が声にならないまま、私はただ見ているだけの状態になっていた。
「と…戸川さん…?」
こうやっとの思いで私は言った。
「どうしてここにいるの?っていう顔をしていますよ。」
何ともない顔をして彼が言った。
それでも何も言えない私に、彼は続けて言った。
「今日は偶然こちらで打ち合わせがあったんです。」
と、『来客用』と書かれたネームプレートを揺らしながら私に見せている。
今朝の事があったのに、なるべく人混みは避けたい。
私は、Aランチを頼むと1番奥の1番端の席に座った。
「いただきます。」
私のひとりの食事でも、ついいつも手を合わせて声にしてしまう癖だ。
「ひとりなのに手を合わせてしまうんですね。」
笑いをこらえながら聞こえた声は、聞き覚えがあった。
おかげで私はむせてしまう。
どうして?
「前、失礼します。」
確かめなくても気付いてしまう。
声の主は彼―――戸川さんだった。
言葉が声にならないまま、私はただ見ているだけの状態になっていた。
「と…戸川さん…?」
こうやっとの思いで私は言った。
「どうしてここにいるの?っていう顔をしていますよ。」
何ともない顔をして彼が言った。
それでも何も言えない私に、彼は続けて言った。
「今日は偶然こちらで打ち合わせがあったんです。」
と、『来客用』と書かれたネームプレートを揺らしながら私に見せている。
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