戦国異聞〜鬼と竜〜10
『ところで』
歳三。
『なんだ?』
と正宗。
『何故お前は俺に関心を持った?何処の誰かも解らない男の筈だ。それに、お前程の男なら、沢山の家臣が居る筈だろう。何故だ?』
歳三は正宗を見据えた。
『使える家臣が居るんなら、とっくに天下を握ってるぜ。俺様はあんたを初めて見たとき、鳥肌がたった。今までそんな男に出合った事はねえ。だから手合せをしてみた。予想通り、真直ぐで義に満ちて、それでいてとんでもなくない激しい剣気だったぜ。そんな奴を信頼したらいけないか?』
正宗は真直ぐ歳三を見据えて言った。
歳三は体に雷が走るのを感じた。歳三をこれ程買ってくれたのは近藤だけだった。歳三は正直嬉しかった。体中が震えた。歓喜が貫いた。
『礼を言う。俺はその恩に、全力で応えよう。これから、俺の命はお前の物だ』
正宗は首を振った。
『ちょいと違うぜ。俺様とあんたはこれから同志だ。だから、俺達は同格ってこった。』
『同格だと?』
歳三。
『なんだ?』
と正宗。
『何故お前は俺に関心を持った?何処の誰かも解らない男の筈だ。それに、お前程の男なら、沢山の家臣が居る筈だろう。何故だ?』
歳三は正宗を見据えた。
『使える家臣が居るんなら、とっくに天下を握ってるぜ。俺様はあんたを初めて見たとき、鳥肌がたった。今までそんな男に出合った事はねえ。だから手合せをしてみた。予想通り、真直ぐで義に満ちて、それでいてとんでもなくない激しい剣気だったぜ。そんな奴を信頼したらいけないか?』
正宗は真直ぐ歳三を見据えて言った。
歳三は体に雷が走るのを感じた。歳三をこれ程買ってくれたのは近藤だけだった。歳三は正直嬉しかった。体中が震えた。歓喜が貫いた。
『礼を言う。俺はその恩に、全力で応えよう。これから、俺の命はお前の物だ』
正宗は首を振った。
『ちょいと違うぜ。俺様とあんたはこれから同志だ。だから、俺達は同格ってこった。』
『同格だと?』
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