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彼の恋人

[130]  高橋晶子  2007-12-26投稿
青海高校文化祭、2日目。この日の吹奏楽部ライヴは、1年生を中心とするフレッシュな顔触れが揃う。大にとってデビュー演奏となる。しかし、ここでも桜庭に通う兄弟姉妹のしがらみが顔を出す。
州和が大に桜庭の温室環境を茶化してきた。
「残念なこった。今日、桜庭の連中は校内一斉模試だってお前も言ってただろう? 外の出来事を知らずに純粋培養されるんだから、文化祭の事も当然知らないよな? 大君」
「姉に学校での出来事を話すと怒られるんですよ。『学校の管理がうるさくて他所者と友達になれないから、他所の情報が得られない』って」
「うわぁ、桜庭受けなくて本当に良かったじゃん?」
開演時間が刻々と迫っている。やがて、開演の合図を知らせるアナウンスが流れる。州和は後輩一人一人に背中を押して激励する。
多くの生徒と市民で埋め尽くされた会場の中に、博文達の姿があった。彩子と亜鶴も一緒だ。
「今年も観られて楽しみね♪ 新入部員のデビュー演奏」
「そう言って1年2年と見たんじゃないの、亜鶴」
亜鶴と彩子が掛け合いしているところで、デビュー演奏が始まる。

2曲共スタンダードジャズの名曲。粗削りだが息の合った演奏は、観る者に将来性を抱かせた。

演奏終了後、祥恵と州和が博文達の所に駆けつけ、一人一人に感想を聞き回る。好意的な感想を寄せられる中、孝政は意地悪な感想を述べる。
「他所者と比べられない桜庭の子は可哀想だね」
咄嗟に州和がフォローする。
「モーリー、失礼な言い方は悪いけど、自分達の部活のレベルが分からないのは確かに不幸な事だよね」

月曜日は後片付けで授業が潰れ、火曜日は振替休日。
「やーっと受験勉強に専念できるわぁ」
亜鶴が両腕を高く伸ばし、意気軒昂に受験に本腰を入れられる喜びを声に出す。祥恵は休日の予定を亜鶴と彩子に催促する。
「ねぇ、明日はメディアパークで勉強しない? 予備校は午後3時まで開かないでしょ?」
「そうしよう。そろそろ入試情報を押さえたい所だし、調べものも兼ねて勉強しようね。關ちゃんもいくでしょ?」
「俺はクラスの友達と一緒にやるよ!」
彩子の問いかけに州和は真顔で答えた。

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