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愛しい人〜第五話〜

[342]  みのる。  2007-12-27投稿
あれから 幸せの日が流れ二人の間には、愛が生まれていた。

夏の真っ最中の事だった。

僕の病は、安定していたものの……。
車椅子生活になっていた。
彼女と買い物の帰りの事だった……。

『一樹 ちょっと 話し があるの?? 』 と 彼女が話しかけてきた。

僕は、『何?』と聞くと。
『そこの 公園でゆっくり話したい』と言われ 公園に向かう事にした。

彼女は、車椅子に乗っている僕を ブランコの前に位置した……。

日も暮れ始め 外灯の光りが当たり照らす静かな寂しい公園だった。

彼女が僕に背負向けて ブランコに座り ユックリとコギだした。
彼女は、無言のまま……。
僕から『話しって 何?』と切り出すと。

彼女は、ブランコを停め 『私達 別れよう』…… と言ってきた。

あまりの急な事に僕は 言葉が出てこなかった。
彼女は 静かにブランコから立ち 僕の横を 通り過ぎようとしたので 僕は、『何故だよ?』と彼女の腕を 掴んだ??

彼女は、 僕の顔を見つめた……。

彼女の瞳からは、大粒の涙を流しながら『もう 疲れたの……。 私も 普通の女の子なの ……。 一樹は、私と居て 何も変わらないし 逆に私に甘えてくるし……。 いつも 病気の事で 前向きにならないし。……。
私だって 好きな人に甘えたい……。
普通の恋愛したいの……。』と言ってきた。

僕は、その言葉 聞くと何も言えずに 掴んだ腕を 離した。

『一樹 ごめんね……。』と彼女は 僕の前から 去っていったのだった。

僕は、 誰もいない 公園で声を出し 大泣きをしたのだった。

つづく。

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