顔望 4
七実は店を出た。何のセールス?あの女性からみて、教材関係とは思えない。高校生だって答えたら何を売りつけようとしたのか?少し周囲を気にしながら、家に帰った。高校生?その声の響きが、妙に耳に残っていた。セールス目的で口から出任せだったにしろ、ちょっと、嬉しかった。大人っぽい同級生が、羨ましくてたまらなかったからだ。やがて、七実は本物の高校生になった。友達と、コスメ売り場で、学校帰りに、試供品をつけて、楽しんだり、洋服の試着にハマったりした。冬休み、産まれて初めてのバイトをする事になる。
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