初恋?-3
しばらくして、近くに人の気配がして目が覚めた。
時計を見ると1時間程眠っていたらしい。
「顔に本の跡がついてるよ。」
いきなり声が聞こえて驚いた。
「ダイキ!」
目の前の席にダイキがいた。
「いつからいたの?」
「30分くらい前から。」
本の跡を気にしながら顔を隠して話した。
「起こしてくれればよかったのに。」
「気持ち良さそうに寝てたからさ。」
悪戯っこみたいな笑顔をするダイキを見ていると、すごくドキドキする。
私を起こさないように、起きるまで待っててくれたダイキの優しさに、胸が苦しくなる。
「あのさ、俺、ミカと別れた。っていうか、ふられた。」
「えっ?」
一瞬でわかった。
ミカの告白が成功したということが。
「好きな人ができたから〜だってさ。」
「うん。」
「すげぇ悔しいな。」
「うん。」
ダイキのこんなに悲しそうな顔を見たくなかった。
「でもさ、ミカにふられてから、加藤のこと思い出してさ。」
「うん。」
「加藤が図書室にいる気がして、来てみたら本当にいるし、なんか笑えてきちゃってさ。」
「なんで笑うのぉ!」
冗談混じりにちょっと怒った顔をしてみせる。
「ごめん、ごめん。でも、加藤のおかげで元気でた。ふられたのに、なんか今はそこまでへこんでないんだよね!」
ダイキは笑顔を見せてくれた。
「ならいぃけど、ダイキ、無理してない?」
心配になって聞いてみた。
「ん。平気!加藤のおかげだな!」
いつものダイキだった。
全部を見透かしてるみたいな目をして、クールに笑っている。
「そっか。よかった。」
ダイキと目が合った。
ダイキにも聞こえるんじゃないかと思うくらい、鼓動がなっている。
気まずくなって席を立った。
「わ、私、帰るね!」
カバンをつかんで出ていこうとすると、ダイキが私の腕をつかんだ。
「加藤、あのさ、こんな時に言うの無神経と思われるかもしれないんだけど、俺、加藤のこと好きだよ!」
体が固まってしまった。
絶対聞けないと思っていた言葉を、今、ダイキが言ってくれたのだ。
頭に響いている。
夢かと思っているくらいだった。
「本当に好きだから、考えてほしい。返事は加藤の気持ちが整理できてからでいいから。」
私の腕をつかんでいたダイキの手がはなれた。
「じゃあ、な!」
そう言ってダイキは図書室を出ていった。
私はただ立ち尽くすだけだった。
時計を見ると1時間程眠っていたらしい。
「顔に本の跡がついてるよ。」
いきなり声が聞こえて驚いた。
「ダイキ!」
目の前の席にダイキがいた。
「いつからいたの?」
「30分くらい前から。」
本の跡を気にしながら顔を隠して話した。
「起こしてくれればよかったのに。」
「気持ち良さそうに寝てたからさ。」
悪戯っこみたいな笑顔をするダイキを見ていると、すごくドキドキする。
私を起こさないように、起きるまで待っててくれたダイキの優しさに、胸が苦しくなる。
「あのさ、俺、ミカと別れた。っていうか、ふられた。」
「えっ?」
一瞬でわかった。
ミカの告白が成功したということが。
「好きな人ができたから〜だってさ。」
「うん。」
「すげぇ悔しいな。」
「うん。」
ダイキのこんなに悲しそうな顔を見たくなかった。
「でもさ、ミカにふられてから、加藤のこと思い出してさ。」
「うん。」
「加藤が図書室にいる気がして、来てみたら本当にいるし、なんか笑えてきちゃってさ。」
「なんで笑うのぉ!」
冗談混じりにちょっと怒った顔をしてみせる。
「ごめん、ごめん。でも、加藤のおかげで元気でた。ふられたのに、なんか今はそこまでへこんでないんだよね!」
ダイキは笑顔を見せてくれた。
「ならいぃけど、ダイキ、無理してない?」
心配になって聞いてみた。
「ん。平気!加藤のおかげだな!」
いつものダイキだった。
全部を見透かしてるみたいな目をして、クールに笑っている。
「そっか。よかった。」
ダイキと目が合った。
ダイキにも聞こえるんじゃないかと思うくらい、鼓動がなっている。
気まずくなって席を立った。
「わ、私、帰るね!」
カバンをつかんで出ていこうとすると、ダイキが私の腕をつかんだ。
「加藤、あのさ、こんな時に言うの無神経と思われるかもしれないんだけど、俺、加藤のこと好きだよ!」
体が固まってしまった。
絶対聞けないと思っていた言葉を、今、ダイキが言ってくれたのだ。
頭に響いている。
夢かと思っているくらいだった。
「本当に好きだから、考えてほしい。返事は加藤の気持ちが整理できてからでいいから。」
私の腕をつかんでいたダイキの手がはなれた。
「じゃあ、な!」
そう言ってダイキは図書室を出ていった。
私はただ立ち尽くすだけだった。
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