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降る想い

[317]  ふく  2007-12-29投稿
『雪だ』
静かな夜に降る初雪
君が小走りで少し前を行く
見上げる夜空
寒くて肩を縮める
ポケットに入れていた手をそっと空へかざす
『ほら雪だよ』
君が嬉しそうに振り返る
子供のように無邪気に笑う君
君の掌に降り積もる雪
笑った時に吐く白い息
寒さで赤く染まる頬
鼻を啜る音
この冷たい風のせいか
それとも嬉しいからか
君の瞳が涙で濡れている
全てが愛おしくて君だけを見ていた
そんな僕を不思議そうな顔で眺める
『嬉しくないの』と君が淋しそうに言う
君から笑顔が消える
違うよ
新しい君を見付けたから
いつも少し強がる君の幼い一面を見たから
ただ嬉しいんだ
言葉には上手く出来ないけど君をまた好きになったよ
だから僕は前を歩く君に駆け寄って君の体を抱き寄せた
『どうしたの』って僕の突然の行動に戸惑って君は体を強張らせた
『何でもないよ』
笑って言うと君も笑って僕の背中に手を回してくれた
温かくて離れたくなくて好きで好きでたまらなくなる

いつまでも無邪気な君でいて欲しい
そうやって色んな君を見付けていきたい

手を繋いで歩く道
二人の息が混ざり合って降る雪を溶かす

些細な事も君となら大きな幸せに変わる
だから僕はこの空に願う
君の大好きな雪をまた一緒に見たい
来年も再来年もそれから先もずっと
その年に降る初雪を君とこうして並んで見れたらいいな

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