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アジアンブロー -最上級の愛の物語- ・11

[549]  よこま  2008-01-02投稿
‐第6章 小さな戦士‐

とある屋敷。

二人の兄弟は先ほど老人から聞いた話しを両親に聞かせていた。

「… それで、サランと一緒に水の妖精もこの世に戻って来たんだ。
水の妖精は火の妖精がすっかり変わっていたから とっても悲しんだんだ。
自分のせいだって。
それから涙が涸れるまでずっと泣き続けたんだって。

サランは水の妖精を励まして力を与え続けたんだ。

泣き続けた水の妖精が気が付くと もうそこにはサランの姿はなかったの。

サランの行方はわからなかったけど、
水の妖精の目の前には 昔見た記憶がある 花や草花が生い茂っていたんだよ。」

「そうか。ソンリョン、 世の中をサランが救ってくれたんだね。」

「はい、お父さん。」

「面白かったよ。」
「サラン伝説を語りべするお年寄りがまだいらしたんですね。」

「そうだね。」

「さ、二人とも、遅いからもう寝なさい。」

「はい。お休みなさい。」


二人の兄弟は床に入ってもなかなか眠りにつけないでいた。

「お兄さん、嫉妬は本当に消えたのかな?」

「わからないな…」
「火の妖精はソムラ山にいるんでしょう。」

「そうだね。あの山の中にいるって。」
「あのお爺さんはソムラ山は絶対な噴火しないって言ってたけど、本当かな…」
「そうだね。ソンリョン…守り神が居るって言ってたよね。」

「どんな神様なんだろう…」


「兄さん…僕がサランだったら…」

「うん…」

二人は得体の知れない嫉妬に恐怖感を感じながらも
深い眠りについた。


「兄さん ! 僕、王様の将軍になる夢を見たよ ! 」


その子供が 後の リュ、ソンリョン その人であった。

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