星に願いを
僕の友達の話をします
冬の寒い時期、僕の友達は夜遅くまでコンビニのバイトをしていました。
そのため帰りがいつも遅い時間になり
バイトが終わると自分のアパートまでの道のりを1人で帰ってました
そんなある日
1人で歩いて帰っている途中に彼は不思議な光景を見つけました
帰りの途中にあるマンションの二階
少女がじーっと星を見ていました
結構遅い時間なんだけどなと思いながら
その日はそのマンションを通り過ぎました
しかしその日以来
帰り道でマンションを見ると必ず少女は星を見ていました
まるで何か願い事でもしているかのように
そして彼はそんな彼女を見ているうちに
その彼女のけなげさに恋をしてしまいました。
そして彼は仕事中でも彼女が頭から離れず
しばらくたったある日に彼女に告白する事を決意しました
そしていつものようにバイト終わりの帰り道
途中にあるマンションを見上げると、やっぱり彼女は星を眺めていたので
彼はマンションの階段をあがり彼女の部屋の呼び鈴を鳴らしました
いるはずなのに4〜5回鳴らしても全く出てこなかったので
ドアノブを握ると簡単に部屋が開いたので
彼は部屋入ってみることにしました
奥の扉がきっと彼女の部屋だと思い
そこの扉を開けました
すると目に入って来たのは
首を吊っているその少女でした
彼は驚き腰を抜かしました
彼女は星を見ているのではなく
首を吊った彼女の顔が上がって星を見ているように見えただけでした
彼は頑張って死体を下ろし
警察を呼びました
後から警察に聞いた話ですが
彼女は日頃からあまり人と交流しないタイプの人だったのと、冬の時期で腐敗が進行しなかった為に腐臭がしなかったのが死体の発見が遅れたそうです。
あと部屋に遺書があったらしく
その内容は
彼女はある特定の人に好意を持っていたらしく
「彼にこの思いが伝わらないなら、生きている意味がない」と書いてあったらしいです。
彼女は首を吊って死んだ後もなお
彼に思いが届くように
星に祈っていたのでした。
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