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虹を渡る物語-1st

[228]  IZO  2008-01-05投稿
晴れた日。冬のその日はいつもより寒波が来て寒かった。カラカラの乾燥しきった風が全身を突き刺す。だから外に出る時は分厚いマフラーを鼻まで巻いてるんだ。

海と空が近く感じる、実際はみんなが思ってるよりはもっと近いと思う。毎日見てたらわかるんだ…
そんな場所には、たまに晴れた日に虹がふっと出る。海から出で隣街のそのまた隣の街の三つコブラクダの山に沈む。

虹が出た日は学校もお父さんの仕事場もみんな休日になるんだ。母さんの家の仕事もお休み。家族が家族になる日なんだ。あったかいボルシチが母さんの得意料理、死んだおばあちゃんのボルシチのほうがおいしいんだけどね…言ったら「おばあちゃんのお母さんの方がおいしかったわよ!」…だって。そんなの知らないよ。たぶん10倍はおいしいんだろうなぁ。
そんな事を考えてたら笑えてくる。あったかい暖炉の前でロッキンチェアに座りクローバーの膝掛して縫い物してたおばあちゃんを思い出す。
いつもニコニコしててやさしいおばあちゃん。そう、このマフラーもおばあちゃんが編んでくれたんだ。これさえあれば寒い寒い風なんてヘッチラって気分だ!
だから毎日マフラーしてるんだよ。

今日は虹が出てるせいか街のみんなはゴキゲンで昼間っから大人たちは酒を飲んでた。午前中だというのにさぁ、酔っ払ったオヤジ達が道の真ん中でラジオで流れる音楽で踊ってる。自慢じゃないけど、街の人たちの陽気さは一番だと思う。

なかでも、パラダイスっていうバーのジム親父は一番の酒飲みで、朝から晩まで酒を飲んでる。でも、彼がつぶれたのを見たことない。誰もいないんじゃないかな?たぶんね。

虹が出た寒い日、まだ朝の8時を少し回ったぐらいだった。
お腹が空いたから近くのコンビニにお菓子を買いに行った。もちろんマフラー巻いて。

つづく…

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