携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 奈央と出会えたから。<33>

奈央と出会えたから。<33>

[902]  麻呂  2008-01-06投稿
中学校に入学するのをあたしはずっと楽しみにしていたんだ―。


小学6年で妊娠、中絶した事実は、幸いにもクラスメイト達に知られる事も無く、あたしは小学校を無事卒業したの。


中学校の入学式では、逸る気持ちを抑えて見た、クラス編成の紙―。


自己紹介の順番が回ってくるのをドキドキしながら待ったっけ―。


あたしの唯一の長所は、ポジィティブな事。


そんなあたしにとって、気の合う友達を見つけるのは、さほど難しい事ではなかった。



秋田谷 ユカ―。



席順は、あたしが前でユカが後ろ。



『ごめん、ちょっとシャーペン貸してもらえないかな?!』


あたしの背中を指先でツンツンとつついてこう言ったユカ。


ニコッと笑った笑顔は、一瞬にしてあたしの緊張を解してくれたっけ。



その日からあたしにとってユカは、掛け替えのない親友―‥になる筈だった―。


* * * * * *



入学式から一カ月が過ぎた頃からか、
ユカの態度が段々おかしくなり始めた事に気付いた。


なんだか最近、あたしに対する態度がよそよそしく感じたの。



『ユカ〜。〇沢あいの漫画持ってきたよん♪担任の渋川に見つかんないよ〜にね!!』



『‥‥あ、あたしそれ、やっぱいいや。悪いね、奈央。』



『えっ?!昨日読みたいって言ってたじゃん???』



ユカ‥。何か最近元気無い‥‥。



何か悩み事でもあるのかな‥。



しかし、この日を境に、変化したユカのあたしへの態度は、これから起こる、
壮絶なイジメのプロローグに過ぎなかったー。

感想

感想はありません。

「 麻呂 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス