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─ Supli ─No.1

[370]  涼宮可鈴  2008-01-07投稿
暁 由美(16)
今日も、いつもの様にいつもの道で、学校に向かった。
「ゆーみ!」と、後ろから声がする。
「あ。おはよう。実咲!」私に声をかけた人は、友達の浅吹 実咲。
実咲は、彼氏が居て、ちょっとした先輩。
いつも私の恋の応援をしてくれる。
私には、好きな人がいる。その好きな人は、幼なじみで、いつも私の事を、妹感覚でしか見ていない。
だから、今日は、一段とオシャレして、中庭の誰も居ないところに呼び出して、「好きなんだ。だから、妹として見ないで、ちゃんと、「暁 由美」、女。として、見て。隆二(好きな人)がやっぱり、「妹としか見れない。」って言うなら、諦める。ただし、このまま、気まずくなるのも嫌だから、お互い忘れようね。」「・・・・・・由美が俺の事・・・・好き・・・・?」
「う、うん。」
まるで、時間だけが止まり、あたたかい風が吹いた。「俺・・・・・・・、お前が、「兄貴」として見てるのかな。って思ってた。」
・・・つまり、お互い、勘違いをしていたみたいだ。
「え・・・?って・・・つまり?」
「俺も・・・、由美の事、・・・・・・好き。」
隆二は、とても照れ屋で、今も、頬を赤く染めちゃって・・・。自分の頭をかき、髪をくしゃっと乱していた。
付き合って、1ヶ月。

私と隆二は、隆二の部屋へ行き、色々話していた。
幼稚園の頃の事。
小学校の頃の事。
中学校の頃の事。
私は、タイミングを見計らって、隆二の誕生日プレゼントを渡した。
中身は、マフラーと、手袋。私は、家庭科が苦手なので、手作りでは無いけど、隆二は、喜んでくれた。
「サンキュー・・・。」
優しく、そう呟いて、
優しく、私に口付けした。
・・・その時は、まだ、幸せだと思っていた。

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