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ダイヤのかけら

[128]  たちばなあこ  2008-01-07投稿
イタリアの空は低くて重たい。
その重厚はここにある甘いデザートに似ている。
日本みたいに甘さ控えめなんて事はしない。

今日は何をしようかな?何せ予定が空っぽだった。
本来ならばこの旅行は一生涯のパートナーと来る予定だった。

私の夫の健司は旅行の調度一週間前に交通事故でこの世を去った。
まだ25歳だった。
新婚旅行にも行けないまんま死んでしまった私の、私だけの可哀相な夫。
彼の人生は一体何の為にあったんだろぅ。

そもそも結婚して一年も経っていなかったのだ。
私が大学二年で健司が大学一年の時に知り合って去年の二月に入籍した。
結婚式は表参道で行った。
幸せの絶頂だった。
大阪に転勤が決まり、二人で過ごした僅か十ヶ月。
この若さで未亡人になってしまった憐れな私。
事故の後、優しい両親や友人は腫れ物に触るように私を扱った。
葬儀の最中、頭痛がするほど泣いた。
火相場で骨になった夫。
誰も私を知らない所に行きたいと思った。
誰かに気を使うのも、気を使うのも沢山だと。

だからわたしは皆の反対を押し切り一人で異国の地にやってきた。

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