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処刑生徒会長第四話・8

[714]  まっかつ  2008-01-07投稿
『第三中学校は規模も大きく、資金は潤沢、兵力も人材も豊富です。ここを手に入れ、貴校と会わせればこのZ区で逆らう者なき力を得る事が出来ますよ』

青い瞳を光らせて、港リリアはそうたたみかけた。

『九重会長が外から、私が内から同時に攻めれば、梅城政権は一夜にして滅びる―どうですこの提案は?是非ともご決断して下さい』












ソファーに座り直した九重モエは、白テーブルのグラスに冷茶をなみなみと注ぎ、一口飲んでから

『お断りします』

きっぱりと言い切った。

そして―\r

『ですが、ご心配なきよう―私は今の話は聞かなかった事にするつもりです。願わくばあなたが第三中学校に帰り着くまでにそのお心に変化が訪れますよう』








だが―\r

『それを聞いて安心しました』

こちらもソファーに戻りながら、港リリアは意外な事を口にした。

『いままであなたを試したりしてすみません九重会長―やはりあなたは信頼出来る人物です』

さっきとは違う種類の笑みを副会長は浮かべた。

裏のない、いつもの彼女らしい笑顔だ。

『梅城会長打倒計画は本当です。ですが、もしあなたが私のそそのかしに乗じて野心を露にしたならば、全ては梅城会長が仕掛けた探りだと誤魔化して、すぐに退散するつもりでした』

そう言って港リリアもグラスに手を伸ばした。

『どう言う事なのですか?』

九重モエは後髪に揺らめく巨大な赤いリボンを直しながら、問い返した。

『それでは』

港リリアはグレーのブレザーの胸ポケットから一枚のマイクロディスクを取り出した。

『パソコンを使ってもよろしいでしょうか?』

九重モエが了承すると、立ち上がった港リリアは会長デスクに向かい、ノートパソコンを起動させ、さっきのマイクロディスクを差し込んだ―\r









『これは―』

後から着いて来た九重モエは、モニターを眺めて思わず声を上げた。

梅城政権に対抗して立ち上げられた秘密組織

その秘密組織に所属する全メンバーのリスト

メンバーの大半を占める第三中学校教員達

校長始め学校幹部の全員が参加していると言う事実

更に今まで秘密組織が展開して来たあらゆる活動や工作の記録

そのために作成されたマニュアル

その全てがマイクロディスクには記録されていた―\r

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