MARIA〜人魚の恋〜(13)
「わかったわ…。わたしの寿命、貴女にあげる。だから…今すぐ人間に!!」
「マリア!!」
後ろでシュリーの止める声がしたが、マリアの決心が揺らぐ事はなかった。
間違いでなければ、サイファの気になる相手は自分だと淡い期待を持っていたから。
「本当に良いんだね?」
魔女の最後の確認に頷く。そして、
心配そうな友に微笑みかけると言い聞かせた。
「シュリー、わたしは大丈夫だから心配しないで。それと…この事、パパには内緒ね」
「マリア…」
どう声をかければ良いのかわからない、シュリー。
その様子を横目で見ていた魔女は口を開いた。
「まずは何時間だい?」
「三時間…。三時間だけわたしを人間に…!」
三時間でサイファを見つけ出す―。
マリアはそう、心に誓った。
魔女は何やら呪文の様な言葉を唱えるとステッキを天にかざし、海中を仰ぐ。
ステッキの頭がマリアに向けられた時、眩しい光が彼女を包み込んだ。
シュリーもマリア自身も眩しくて目を瞑る。
…
周りが静かになって、そぉっと目を開けるマリア。
「…すごい。本当に人間になれた!!」
細くて長い足。
どこをどう見ても人間だと、はしゃぐマリア。
「マリア!!」
後ろでシュリーの止める声がしたが、マリアの決心が揺らぐ事はなかった。
間違いでなければ、サイファの気になる相手は自分だと淡い期待を持っていたから。
「本当に良いんだね?」
魔女の最後の確認に頷く。そして、
心配そうな友に微笑みかけると言い聞かせた。
「シュリー、わたしは大丈夫だから心配しないで。それと…この事、パパには内緒ね」
「マリア…」
どう声をかければ良いのかわからない、シュリー。
その様子を横目で見ていた魔女は口を開いた。
「まずは何時間だい?」
「三時間…。三時間だけわたしを人間に…!」
三時間でサイファを見つけ出す―。
マリアはそう、心に誓った。
魔女は何やら呪文の様な言葉を唱えるとステッキを天にかざし、海中を仰ぐ。
ステッキの頭がマリアに向けられた時、眩しい光が彼女を包み込んだ。
シュリーもマリア自身も眩しくて目を瞑る。
…
周りが静かになって、そぉっと目を開けるマリア。
「…すごい。本当に人間になれた!!」
細くて長い足。
どこをどう見ても人間だと、はしゃぐマリア。
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