自分の記憶
「はぁ〜はぁ〜……………。」
震えが止まらない………………………………やっちまったんだ………………………………ついに奴らを………………
ガタン!
「!?」
物音がしたほうを見ると、2つのライトが俺を照らし出していた。
「君、木村雅也君だね?」
見つかっちまった。
逃げるか…………いや、今逃げたってどうせ捕まっちまう。
それにこんな震えた足じゃ逃げれっこない。
「見つかって良かった!」
…………ん?
なぜそんなに嬉しそうな顔をしてるんだ…………?
早く取り押さえなくていいのか………?
「御家族が心配してるよ、早く家に戻ろう!」
「!?……御家族?…………俺にもう家族はいないはず……。」
俺は素直にパトカーに乗った。
二人の警官は全くといっていいほど警戒心がない。
かおかしい………
家?家族?
俺の家族はもうこの世にはいない。
コイツら俺を馬鹿にしてるのか?
少しするとパトカーはゆっくり停止した。
「雅也君、着いたよ。」
俺はパトカーから降りた。
何処にでもあるような普通の一軒家がある。
家の前には人が二人立っている。
「嘘だ……………」
俺めがけて走りよって来るのは俺の母さんと父さんだった。
身体の震えと共に鳥肌が頭のてっぺんまで昇ってくる。
「なんでだよ…………………………………………殺したはずなのに………………。」
つづく
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