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自分の記憶

[230]  UT  2008-01-13投稿


「はぁ〜はぁ〜……………。」


震えが止まらない………………………………やっちまったんだ………………………………ついに奴らを………………


ガタン!

「!?」


物音がしたほうを見ると、2つのライトが俺を照らし出していた。

「君、木村雅也君だね?」


見つかっちまった。


逃げるか…………いや、今逃げたってどうせ捕まっちまう。
それにこんな震えた足じゃ逃げれっこない。

「見つかって良かった!」


…………ん?
なぜそんなに嬉しそうな顔をしてるんだ…………?

早く取り押さえなくていいのか………?




「御家族が心配してるよ、早く家に戻ろう!」


「!?……御家族?…………俺にもう家族はいないはず……。」



俺は素直にパトカーに乗った。
二人の警官は全くといっていいほど警戒心がない。

かおかしい………


家?家族?

俺の家族はもうこの世にはいない。

コイツら俺を馬鹿にしてるのか?



少しするとパトカーはゆっくり停止した。


「雅也君、着いたよ。」

俺はパトカーから降りた。

何処にでもあるような普通の一軒家がある。
家の前には人が二人立っている。


「嘘だ……………」


俺めがけて走りよって来るのは俺の母さんと父さんだった。



身体の震えと共に鳥肌が頭のてっぺんまで昇ってくる。



「なんでだよ…………………………………………殺したはずなのに………………。」




つづく

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