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Dream Theater?

[203]  K.st  2008-01-13投稿
俺は茨城県にあるカメラ製造某大手会社の工場に勤めている。勤務7年目、役職には就いてないが、職場じゃまあそれなりの位置だ。

「さとる〜、お前そろそろ身ィ固めろや〜!」

顔を合わせる度に必ずこのセリフ。俺が兄貴としたう同僚の先輩竹下さん。

「んなこと言っても相手も居ねぇのに。無理ですわ!」

「居ねぇんじゃねぇんだよ、つかまえんだよ!」

(そんなに簡単につかまるぐらいなら、とっくにつかまえてるよ、当てがないのよ当てが!)

っていうのが俺の心情。

仕事が終り家路に着く。

「明日、明後日休みだけど、どうすっかな?」

刺激のない日々に飽き飽きしていた。

次の日、今日は俺の大好きなアーティスト、『浜口アスミ』の新譜発売日だということを思い出した。

浜口アスミ、29歳。世間では歌姫と呼ばれる大物歌手だ。
俺は早速タワーレコードへ。

「あっ、ありました!やっぱ、ファンなら初回限定版を手に入れなきゃね!」

意気揚々と単車で帰宅。すると信号待ちをしている途中、何やら揉めている3、4人の人影が。

「すみません。人違いです!」

「絶対アスミちゃんだよ!ちょっと飲みにつきあってよ!」

「いいじゃんかよ。今日オフだろ!」

(おいおい、まだ夕方5時だぜ。もう酔ってんのかよ。)

「早く行こうぜ、アスミちゃん!」

(こんなとこにアスミちゃんがいるわけねぇだろ。)

内心呟く。

俺が揉め事を見ているのに気付いたのか、突然彼女がこっちへ向かって走り寄って来た。

「助けてください!」

目の前に来た彼女は紛れもなく『浜口アスミ』。

案の定、絡んでた奴等が言い寄ってきた。

「俺ら今からアスミちゃんと飲みに行くんだから早く消えろや!」

典型的なチンピラだ。

(俺は揉め事は起こしたくねぇんだよなぁ。)

っていう目で彼女を見ると、テレビでは見たことのない目で俺を見ていた。ここだけの話、怖かった。

(しゃあねぇ、やるか。)


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