携帯小説!(PC版)

ガム

[305]  さき  2008-01-15投稿
もっと話したいよ。
ずっとそばにいてよ。


声にならない気持ちはどんどん募る。



本当に私といて幸せ?
選択肢は間違っていなかった?


遠い席の彼の背中に問いかける。
前には黒板相手に話している先生。
となりは眠っている友達。

時計の針を見ながらぁなたと話せる休み時間を待つ。



待っててもムダだと知っているのに…


話す間もなく次が始まる。


「つまんない。」



そう言った私に彼がくれた。

一つのガム。


少しだけ長くそばにいてくれた。



気持ちは変わらないから大丈夫だよ。


そう言っているように思えた。


そのガムを静かにポッケにしまった。


大丈夫。



このくらいで気持ちは変わったりしない。

私も同じだよ。

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