携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 未来3

未来3

[305]  舞美  2008-01-18投稿
「はじめまして。
開くんの担当医の石井です。座りなさい。」

「はぁ。ありがとうございます。あのっ、あたし…。」

「舞さんですよね!?開くんから伺ってました。」

「そうですか…。」

「色々と聞きにきたんでしょ?」

「はい。
…手術はしないんですか??」

「彼が手術を断りました。自分で固く誓ったようです。」

「抗癌剤で治るんですか?」
「あなたは、彼のどこが癌に侵されてるか知ってますか?」

「いえ…。聞いてません。」
「彼は、喉が癌に侵されています。手術をすれば、癌を取り除くことができます。しかし、手術をすることによって、声帯を傷つけてしまい、癌を取り除けても、もう一生、声を出すことが出来なくなってしまうんです。開くんが、手術を断ったときに、理由を聞きました。

『いつまでも、ずっと話していたい奴がいるんです。死ぬまでずっと、くだらない話でも良いから話していたい奴がいるんです。俺が話せなくなったら、悲しむ奴がいるんです。
…。
病気になったことに後悔なんて出来ない。運命だから。過去は変えられない。
でも…。未来はいくらだって変えられる。
俺の残りの未来を好きな奴との思い出で埋めつくしたいんです。
だから、手術はしません。』
そう言ってましたよ。
あなたとの思い出を彼は選んだんです。」

涙があふれた。
知らなかった。
開が手術を望まなかったことが、やっとわかった。
うれしかった。
あたしはこれから、彼との思い出を今まで以上にたくさん作っていこう…!!
そぉ、心に誓った。
諦めたら、未来は無くなっちゃうんだから。

感想

感想はありません。

「 舞美 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス