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If the miracle occurs

[266]  梨亜  2008-01-18投稿
転入生はつかつかと歩み寄り、静かに椅子を引き、静かに座った。

自己紹介やら質問タイムやらが終わり、クラスには明るい休み時間のにぎわいができていた。
「ふあ、すごい綺麗だよね。森宮さん」
美空がもう一度森宮さんを横目で見て、言った。
森宮さんと話そうとする人は、誰一人いなかった。
少し近寄りがたいというか、威厳を持っているんだよな。
「お前、話してこいよ。得意だろ、こういうの」
圭太が美空につっかけた。
「ざーんねん。あたし、こういうのは超苦手」
「丁度いいじゃないか。苦手を克服するチャンスだぞ。行け、美空!」
「人をペットみたく言わないでほしいなぁ」
圭太と美空の皮肉たっぷりな会話を聞きながら、僕は考えていた。
このままじゃ、だめだ。
もしかしたら緊張しているだけなのかもしれないし、とりあえずは話してみないとな。
僕はカタンと立ち上がり、彼女の机の前に立った。
「…………こんにちは?」
最初に口を開いたのは、驚くことに彼女だった。
しかし、なぜ疑問系なのだろう。
「…こんにちは」
結局なんて言えばいいのかわからず、そっくりそのまま返してしまった。
また、しばしの沈黙が流れる。
「ええと、月館類です…。隣の席のものです…」
今度は僕が口を開いた。が、とてもじゃないが会話が続かない。
しかも、なんかモゴモゴしてしまい、彼女に声が届いていたかどうかもわからない。
しかし、彼女はふと、クスリと笑った。
「気、つかってますか?」
「え!?ええと、その…」
森宮悠里亜は、にっこりと微笑んでいる。とんでもなく可愛い。
「いいんですよ。気にしないで。普通でいいですから」
「そうか?じゃあとりあえず、そっちも敬語はやめてくれ」
「はい…。じゃなくて、うん!!」
なんとなくちゃんとした会話になってきた気がする。
すると、美空と圭太も参加してきた。
お互いに軽く自己紹介をかわしてから、いつもは三人でする他愛もないことを、今日は四人で話した。

時は流れて、昼休み。
僕たちは四人で、屋上で昼食をとっていた。
ちなみに僕は、いつもどおり購買のお弁当である。
始めは互いに弁当のおかずを交換しあう僕たちに、悠里亜は違和感を感じていたようだが、次第に混ざってくるようにもなった。

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